千秋楽は大関霧島対関脇熱海富士が組まれるものと思っていた。そ
れが一転して霧島対宇良になろうとは。これは3敗対4敗の対戦で
ある。優勝を優先したといえなくはない。だが、ちょっと待ってい
ただきたい。11勝4敗は優勝といえるのか。
15日制が定着したのは昭和24年夏場所からである。それから11勝4
敗は腐るほど出現している。横綱で11勝4敗が多かったのは柏戸と
日馬富士である。北の富士は4場所連続11勝4敗したため「イレブ
ン横綱」と揶揄された。従って11勝4敗は優勝に値せず、単なる1
位にすぎない。三賞に該当者なしがあるように11勝4敗は優勝者該
当なしでいい。低レベルを猛省せよ。

3敗若隆景は入幕2場所目の藤凌駕と対戦した。いくら何でもこの
ような力士には勝って当たり前。負ければ面目丸つぶれである。立
ち合いあたった瞬間、若隆景の肩透かしが決まった。実力差がでた
一番だった。
もう一人の3敗霧島が結びで宇良と対戦した。宇良の動きに翻弄さ
れないか。心配な点はその1点である。しかし、その懸念は無用で
あった。立ち合いの強烈な押し倒しで霧島の勝利となった。

これで3敗同士の霧島対若隆景の優勝決定戦になった。心配された
4敗の1位は回避された。本割では11日目霧島が勝っている。この
時点ではあまりに早すぎて優勝というイメージが薄かった。さて優
勝決定戦の行方はどうなるか。これも意外なことに一瞬で勝負が決
まった。若隆景が立ち合いから一挙に押し出した。

小結若隆景2回目の優勝を達成した。場所前は全く予想できない、
予想を超えた優勝であった。2横綱2大関休場のなかで思いがけず
場所を盛り上げた。功労者若隆景が最後に場所をしめくくった。