大鵬・柏戸が同日横綱昇進したのは昭和36年九月場所後であった。
成績は以下であった。
大鵬11勝ー13勝優勝ー12勝優勝 21歳
柏戸10勝ー11勝ー12勝 22歳
体格は次である。
大鵬187センチ 130キロ
柏戸188センチ 127キロ
素質・素材は文句なしで将来性は抜群だった。谷風・小野川、常陸
山・梅ヶ谷のような黄金時代を築く期待は大きかった。

成績からいうと柏戸は横綱論外である。直前3場所で33勝は豊昇龍
と変わらない。せいぜい大関に上がれる成績あるは大関があげる合
格点の成績である。大鵬は連続優勝である。しかし、当時の横綱審
議委員長である酒井忠正氏はこう言っている。「13勝以上の2場所
連続優勝の線は守りたい」
筆者は年6場所制の時代2場所だけを切り取る昇進基準には賛成で
きない。5場所の安定感を見定めたほうがいい。
また相撲評論家の彦山光三氏・天竜三郎氏は次のように主張してい
る。
1.文句のつけられない堂々たる成績
2.横綱の重責にびくともしない地力と精神力が備わっている。
その上で大鵬・柏戸には特に厳しい条件で推薦することが望ましい
と語っている。

それでも大鵬・柏戸は横綱に昇進した。柏戸はあきらかに大鵬と抱
き合わせであった。大関時代の勝率が大鵬と遜色ないという基準外
の理由であった。したがって先に横綱になったのは明らかに大鵬で
ある。横綱審議委員会の横綱推挙の発表は9月26日午後7時になっ
た。その後大鵬が新横綱、横綱2場所目に優勝して4連覇し、柏戸
が横綱12場所目に優勝する運命はこのとき決まっていたのかもしれ
ない。
今日の運勢が気になったら
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