三月場所の最大の焦点は新横綱の豊昇龍である。初優勝後の新大関
の場所は8勝7敗に終わっている。今回は2回目の優勝後の新横綱
である。最低限優勝争いが使命になる。気になるのは一月場所後行
事が多かったことである。

一月場所は大関と平幕2人の争いだった。大の里は蚊帳の外だった。
大の里は本来優勝争いすべき存在だった。普通にいけば千秋楽結び
の一番は豊昇龍対大の里になる。そのためにも最後まで優勝戦線に
踏み留まっていただきたい。

琴櫻はカド番で三月場所を迎える。カド番優勝はこれまであるが、
なかなか横綱に直結しない。
貴ノ花
小錦
貴ノ花(後の貴乃花)
魁皇
千代大海
栃東
琴欧洲
豪栄道
貴景勝
この中で横綱になったのは貴乃花だけである。また貴景勝は11勝4
敗で優勝というより単なる1位である。琴櫻には汚名返上の場所に
なる。
関脇・小結は実力者がそろった。あと上位の実力者に若元春が前頭
筆頭に位置した。昨年の三月場所から今年の一月場所までの年間成
績が以下である。
大栄翔 52勝38敗
阿炎 50勝40敗
王鵬 49勝41敗
若元春 46勝41敗3休
霧島 43勝39敗8休

先場所は大栄翔、王鵬、霧島が勝ち越した。霧島が敢闘賞、王鵬が
技能賞に輝いた。小結・関脇を狙うのが豪ノ山である。このうち何
人が勝ち越すか。あるいは三賞を受賞するか。
ほかに1年前優勝した尊富士、新入幕の安青錦がどこまでやるか。
先場所十両優勝で再入幕した獅司の活躍は。三月場所は直前まで寒
く、場所中に暖かくなっていく。難しい気候の中で浮上する力士は
誰か、注目したい。