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はたして白鵬時代は終わったのか

五月場所の白鵬は初日逸ノ城戦の思いがけないつまづき
からスタートした。5日目は曲者安美錦に後ろにまわ
られるなどこれまでにないピンチの体勢となった。中盤は
持ち直して強さを発揮してきたが、豪栄道戦で捨て身の
首投げをくって最後まで調子を維持できなかった。稀勢
の里、日馬富士に連敗して優勝をのがし、2度目の7連覇
は成らなかった。
白鵬に変わって優勝したのが新しい力、若さあふれる
照ノ富士だったこともあり、いっきょに白鵬衰えたりの
見方をしたメディアが出てきた。これが他の横綱・大関が
優勝した場合、こうした見方は出なかったと思う。確かに
五月場所の白鵬はらしくない相撲が目立った。それを
もって白鵬が今後第一人者を退くことになるのか、検証
してみる。
150516七日目幕内別角 079
<白鵬>
 
白鵬のように若いときに初優勝し、その後優勝回数を
積み重ねてきた横綱に大鵬がいる。大鵬が急速に衰えた
感じを受けたのは30回の優勝後である。30回優勝の
翌場所の七月場所は千秋楽平幕の藤ノ川が12勝3敗を
あげた。結びの一番は大鵬と新大関の清国の11勝3敗
同士の優勝決定戦出場をかける対戦となった。だが、
大鵬は勝利への気力がみられないまま力なく負けた。
こんな大鵬はこれまで見たことがなかった。
時代は新しい横綱北の富士、玉の海の時代に入っていた。
大鵬は稽古の貯金で北玉に対応しているといわれるほど
稽古量は減っていた。新横綱誕生の年の七月場所には
引退騒動を起こしている。そこで引退することはなかっ
たが、優勝は年に1度しかできなかった。翌年五月の
引退した場所は栃富士を果敢に攻めながら尻から落ちる
相撲で明らかに衰えをみせていた。
大鵬10−1
<大鵬>
 
さて、今の白鵬に大鵬と類似点・共通点がみられるだ
ろうか。大鵬が30回優勝後は単発優勝だったのに比べ
白鵬は6連覇している。五月場所では優勝照ノ富士を
一蹴しており、覇者交代したとはいいがたい。何より
白鵬は横綱に昇進して以来休場なしである。大きな故障
がない。あとは白鵬特有の反応の早い相撲が復活するか
である。七月場所の白鵬がどういう相撲を取るか。衰え
たりという相撲にはならないという結論であるがいかが。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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