化粧まわしとは?本まわしとの違い・誰が締められるかをやさしく解説

化粧まわしは、十両以上の関取が土俵入りで腰に締める装飾用のまわしです。取組で実際に組み合う「本まわし(締め込み)」とは別物で、勝負には使いません。刺繍をほどこした前垂れを下げ、土俵入りで自分の番が来たときに端をつまんで持ち上げます。後援者や企業が力士に贈ることがあり、関取になって初めて手にする装束のひとつです。

テレビで土俵入りを見ていると、力士が腰から色とりどりの布を下げて並んでいます。金糸の刺繍、地元の名物、スポンサー企業のロゴ。あの前垂れが化粧まわしです。取組で締めている黒っぽいまわしとは、まったく役割が違います。ここでは「化粧まわしとは何か」「本まわしとどう違うか」「誰が締められるのか」を、土俵で実際に使われている形に沿って整理します。

目次

化粧まわしとは

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化粧まわしは、関取が土俵入りのときだけ締める装飾用のまわしです。前に大きな前垂れが下がり、そこに刺繍がほどこされています。図柄は力士ごとに違い、出身地の風景、四股名にちなんだもの、贈り主の企業や後援者にまつわるものなどがあります。土俵で相手と組み合うことはなく、見せるためのまわしという位置づけです。

素材には絹などが使われ、金糸や銀糸の刺繍で仕上げるものが多く、つくるのに手間がかかります。具体的な金額は力士や図柄によって幅があり、一概に言えません。後援者や企業から贈られることがあるため、力士自身が買うとは限らない、という点も化粧まわしの特徴です。

本まわし(締め込み)との違い

同じ「まわし」でも、化粧まわしと本まわしは使う場面がまったく違います。取組で力士がつかみ合っているのが本まわし、土俵入りで腰から前垂れを下げているのが化粧まわしです。表で整理します。

 化粧まわし本まわし(締め込み)
使う場面土俵入り(見せるため)取組(実際に組み合う)
見た目前垂れに刺繍。色柄が華やか無地に近い。黒や紺、白など
役割装飾・儀式勝負の道具
つかんでよいか勝負には使わないつかむ・引く・投げの起点になる

本まわしは幅の広い布を折りたたんで腰に巻き、独特の手順で結びます。結び目の作り方や巻き方には作法があり、相撲を取った人でないとわからない細かい決まりごとが残っています。本まわしの締め方そのものは、別の記事で詳しく扱っています。化粧まわしは、その本まわしの上から、あるいは土俵入りのときに専用に締めるもので、勝負とは切り離されています。

化粧まわしを締められるのは誰か

化粧まわしを締められるのは、十両以上の関取に限られます。幕下以下の力士は土俵入りに参加せず、化粧まわしも持ちません。つまり化粧まわしは、関取に上がった証のひとつでもあります。番付が幕下から十両に上がると、土俵入りに加わり、自分の化粧まわしを腰に下げて観客の前に並ぶことになります。

新しく十両に昇進した力士が、後援者や地元の支援者から化粧まわしを贈られることがあります。関取になって初めて自分の化粧まわしを手にする、という流れです。十両に上がるまでの道のりは力士によって長短があり、その難しさは別の記事でも触れています。

土俵入りでの役割

化粧まわしがもっとも目立つのが、幕内・十両の土俵入りです。行司が先導し、四股名・出身地・所属部屋がアナウンスされて力士が一人ずつ土俵に上がります。土俵を回って客席を向いて並び、全員がそろうと内側を向き、柏手を打って化粧まわしの端をつまんで引き上げます。この「化粧まわしをつまんで持ち上げる」所作が、土俵入りの見せ場のひとつです。

今の形の土俵入り、つまり一人ずつ名前を呼ばれて土俵に上がる方式は、それほど古くからのものではありません。行司の先導で個別にアナウンスされるスタイルは戦後になって定着したもので、それ以前は力士がまとめて土俵に上がる形でした。観客にアピールできる今の土俵入りに変わったことで、化粧まわしの華やかさも見せ場として生きるようになりました。

横綱の土俵入りは、これとは別格です。横綱は太刀持ち・露払いの二人を従え、白い綱を腰に締めて単独で土俵入りをします。このとき横綱が締めるのは綱であって、化粧まわしとは別のものです。横綱に付き従う太刀持ち・露払いは化粧まわしを締めて土俵に上がります。

よくある質問

本まわしとの違いは?

化粧まわしは土俵入りで見せるための装飾用、本まわし(締め込み)は取組で実際に組み合うためのものです。化粧まわしには前垂れに刺繍があり色柄が華やかで、本まわしは無地に近い実用的なつくりです。勝負に使うのは本まわしのほうで、化粧まわしを相手がつかむことはありません。

誰が締められる?

十両以上の関取だけです。幕下以下の力士は土俵入りに参加しないため、化粧まわしを持ちません。十両に昇進して関取になると、土俵入りに加わり、自分の化粧まわしを締めて観客の前に並ぶようになります。

値段はいくら?

絹に金糸・銀糸の刺繍をほどこすため手間がかかり、高価とされます。ただし図柄や仕立てによって幅が大きく、一律の相場を示すのは難しいのが実情です。確かな金額の出典が示せないため、ここでは具体的な額は挙げません。なお、力士本人が買うとは限らず、後援者や企業から贈られることもあります。

自分で買える?

化粧まわしは関取が土俵入りで使う装束で、一般に流通している市販品ではありません。多くは後援会や企業が力士に贈る形で用意されます。観賞用のミニチュアや関連グッズが土産物として売られることはありますが、力士が締める本物の化粧まわしを誰でも買って使える、というものではありません。

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土俵入り事始め(今の土俵入りの形がいつ始まったか)
十両昇進までの幕下所要場所数(関取になる難しさ)
写真で見る明治神宮での奉納土俵入り(土俵入りの実際の様子)

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