MENU

現代年寄株事情

年寄株は105ある。これは昭和2年の東西合併のとき
東京方85、大阪方17が合わさって現在に至っている。
この間一代年寄もあったが、現在は事実上なくなって
いるし、今後復活することもまずないと思われる。

最初に、なにかと必要性を問われる再雇用からみて
いく。今年(2022年)新たに加わったのが元若嶋津の
荒磯と元琴風の尾車である。8月20日に白鵬の師匠で
あった元竹葉山の間垣が加わる予定である。ほかに
元大飛の大山、元三杉磯の峰崎、元大徹の湊、元薩洲
洋の立田山と7人に及ぶ。65歳定年で協会を離れる
なら、松鳳山は残れたかもしれない。

<元若嶋津>

大山は10月に再雇用を終えることになる。なお、元
高望山の高島は8月14日に定年を迎えたが、再雇用を
選んだかははっきりしていない。再雇用は当然ながら
年寄株の回転を悪くするだけでなく、仕事に見合わ
ない人件費は負担増につながる。

鶴竜は横綱の特権で5年間は現役名を名のれる。元
霧島の陸奥の定年は2024年4月である。そのとき部屋
を鶴竜に譲ることはできるが、株がなくなるため再
雇用はなくなる。あるいはどこかの部屋に弟子を託せ
ば再雇用として残れる。その場合鶴竜は新たに年寄株
を入手しなければならなくなる。

<鶴竜と井筒(元逆鉾)の師弟>

2023年には元栃司の入間川、2025年には元旭富士の
伊勢ヶ濱、元大竜の大嶽が定年を迎える。みな部屋
持ちのため、後継者が問われる。入間川部屋には元
皇司の若藤と元垣添の雷が部屋付き親方としている。
伊勢ヶ濱部屋は横綱照ノ富士が引き継ぐことになる。
元安美錦の安治川は独立する。ただ、照ノ富士が年寄
株を入手しなければ、伊勢ヶ濱は再雇用されないこと
になる。

<伊勢ヶ濱>

大嶽部屋はいずれ納谷家にもどるだろうが、今は時期
尚早である。王鵬あたりが引退するまで誰かが部屋の
後継者として維持しなければならない。かつて大鵬は
巨砲、嗣子鵬、大若松などを育てたが、すでに協会を
離れている。二所一門の親方に後継者はいるのだろう
か。

借株は現時点で8である。とりわけ元豊ノ島の井筒
は、ゆくゆくは元逆鉾の娘と結婚した志摩ノ海のもの
になるだけに複雑である。年寄株は煩雑化している。

ブログランキング

当サイトはブログランキングに参加しております。記事をよんでいただいたら、以下バナーをクリックいただくと、ランキングに反映されます、1日1クリックよろしくおねがいします
にほんブログ村 格闘技ブログ 相撲・大相撲へ
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

目次