大相撲

2022年七月場所総評

2022年7月25日

★初日からの田子ノ浦部屋、途中からの出羽海・鳴戸・
放駒・武蔵川・佐渡ヶ嶽・玉ノ井・浅香山・片男波・
伊勢ノ海・芝田山・追手風・八角部屋と部屋ごと休場
が多発したが。

七月場所は全席使用になったのに、新型コロナウイル
スは拡大一途となったのは皮肉である。ここまで休場
者が多発すると興行的にどうしても無理がでてくるの
は否めない。さすがに不戦勝のオンパレードは観戦
しているほうも白けてくる。取組数も激減する一方で
ある。今場所を教訓として今後はコロナ感染には最大
の注意をはらい、拡大しないようにしないと本場所
興業が危うくなってくる。観客も途中から飲食禁止に
変わった。

<不戦勝続出の七月場所>

★部屋ごと休場となった力士の番付編成はどうなる。

なかなか万人が納得する案は難しい。これは出場が
中盤までと終盤までとわけて考えるのがいいのでは。
終盤は不戦敗を除く成績を適用し、中盤は参考成績
にして多少の上下にしてはいかがだろうか。

★カド番大関御嶽海はどうなる。

御嶽海は不戦敗を除くと2勝4敗である。これで大関
降格はないと思うが、来場所は9勝6敗以上が大関を
守る条件にしてはどうか。昭和3年夏場所から7年
まで東京場所と地方場所の成績を合算して番付を編成
したことがある。御嶽海は2場所合計11勝10敗以上
なら大関を維持できることになる。もっとも協会が
採択するかどうかは別問題であるし、相撲ファンから
は異論も出てくると思うが。

<御嶽海>

★大相撲人気について

昨年は席を空けたり2人マスにしたりしたが、今年は
全席使用となった。初日から空席が目立った。7日
目、8日目、14日目も空席が出た。9日目祝日は休日
とは思えないほどだった。平日は、13日目以外は厳し
かった。文句なしに入ったのは千秋楽だけだった。
休場部屋続出が拍車をかけた。コロナ感染を恐れた
相撲ファンもいた。おまけに七月場所は暑さで消耗
する。

★優勝争いに関して

照ノ富士以外は誰が優勝戦線に出てくるかまるで予想
がつかない。照ノ富士自体も神通力を失っている。
そんななかで3敗レベルの優勝争いが続いているとこ
ろに大相撲の限界がある。

★優勝した逸ノ城について

優勝できたことは大きい。相撲はパワフルで巨体を
生かした相撲が取れた。照ノ富士戦は工夫をみせた
勝利だった。力士の経歴に優勝が加わるとやはり違っ
てくる。

<優勝した逸ノ城>

★出場した2大関に関して

貴景勝は久々に2ケタ勝って11勝とした。だが、優勝
となるとなかなか見えにくい。どうしてもそこに貴景
勝の限界を感じてしまう。カド番正代は本当に大関の
力があるのか。きわめて懐疑的であった。それを払拭
しての10勝は大きいし、意味がある。

<貴景勝と正代(後ろ)>

★三賞に関して

殊勲賞逸ノ城、敢闘賞錦富士は納得。錦富士に不戦勝
が3つあるが、これは錦富士のせいではない。どう
してもというなら厳戒体制の中で相撲を取らせるしか
ない。

<敢闘賞 錦富士>

★ほかに気がついた点
12日目、三段目・幕下で両者不戦敗があった。琴の藤
-小原、大飛翔-東翔である。これまでもなくはない
が、珍記録である。

★最後に場所の採点を
今回から相撲仲間にも採点していただき、その平均点
を出すことにした。この原稿を執筆した時点ではどな
たからも届かなかった。50点

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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