十両はこれまで元幕内か長期十両滞在組の
イメージが強かった。そこへ登場したのが
北青鵬であり、熱海富士である。二人がどれ
ほどすごいのか。下記の表をご覧いただき
たい。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/北青鵬熱海富士A-1024x317.jpg)
北青鵬が十両昇進まで部屋ごと休場を除くと
6場所で十両入りしている。熱海富士は7場
所で十両昇進を決めた。両力士とも超スピー
ド出世である。それとともに両力士とも序ノ
口から十両直前まで負け越しがないのである。
めったにあることではない。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/211114初日幕下以下-935.jpg)
負け越しはともに新十両の場所であった。
北青鵬は1日だけ土俵に上がり、不戦敗と
休場で幕下に逆戻りした。幕下で3場所を
過ごした。いささか遠回りとなったが、七月
場所でようやく十両に復帰する。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/220515八日目十両-143-e1654224134334.jpg)
七月場所で興味深いのは朝乃山の久々の登場
と熱海富士と北青鵬の激突である。これまで
両力士はクラスが異なっていたため、対戦の
チャンスはほとんどなかった。同じクラスは
幕下で2021年九月場所と2022年一月場所だが、
ともに対戦はなかった。今度の七月場所は
十両で対戦する可能性が出てくる。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/201122千秋楽十両幕下-1259北青鵬-e1654224154124.jpg)
昭和45年一月場所、輪島は2年連続学生横綱
を引き下げて幕下に付け出された。幕下で
連続優勝して十両入りした。輪島を追って
長浜(のちの豊山)がプロ入りした。幕下
付け出しで5勝した。その後2場所連続優勝
で十両に昇進した。昭和45年九月場所、十両
は輪島対長浜の一戦が話題になり、注目され
た。両者は5勝同士でぶつかった。この一番
には何本か懸賞がついた。当時はお客さんの
投票で決まるサンケイ新聞社賞があった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/210124千秋楽十両-1183熱海富士序ノ口優勝-e1654224174179.jpg)
北青鵬対熱海富士は輪島対長浜同様に期待
され、楽しみな一戦になる。北青鵬、札幌
出身の日本育ちだが、生まれはモンゴル。
宮城野部屋所属、2メートル、170キロ、
21歳。右四つ寄りを得意とする。熱海富士、
静岡県出身、伊勢ヶ濱部屋。186センチ、
176キロ、19歳。右四つ寄りを得意とする。
暑い七月場所、十両で熱戦が展開されようと
している。