大阪は朝から雨だった。気温も急激に冷え
込んできた。天候の変化が虫の知らせになっ
たわけではないが、この日から横綱照ノ富
が休場した。土俵の上から最高峰がきえた。
この穴は大きい。ほかの力士では埋まらない。
照ノ富士は横綱わずか4場所目で早くも横綱
初休場となった。この休場は土俵を寂しく
させるとともに、照ノ富士にとっても新たな
試練となる。
休場しても横綱の地位は落ちないが、横綱の
責任は果たせない。権利があれば義務がある。
権利だけを主張しても通らないのは当然で
ある。休場をした以上今度出場する時は万全
でなければならない。中途半端は許されない。
残った力士が気になる。本来なら横綱不在の
ときは大関が担うものであるが、絶対的強者
はいない。番付ナンバー2の正代にいたって
は5敗となった。優勝のカギさえ握れない。
優勝ラインはどれくらいになるのだろうか。
2敗なら上出来。
3敗なら優勝決定戦がほしい。
11勝4敗となるともはや優勝ではない。
単なる1位である。
上位以外では高安が全勝である。かつて優勝
争いのトップに立ったとき、堅くなって自滅
した。上位1敗は御嶽海と若隆景である。
御嶽海は落着いて明生を寄せ付けなかった、
若隆景は速攻とうまさが兼ね備わって、相撲
が際立ってきた。他の力士より抜け出して
きた。6日目は隆の勝を引き落とした。
とはいえ、まだ、場所は6日目が終わった
ばかりである。激しい星の潰し合いはこれ
からが本番である。