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大栄翔の小結までの出世街道

一月場所番付、新たに小結になった力士が
大栄翔である。着実に力をつけていたが、
ついに小結まで到達した。昨年の十一月場所
は優勝白鵬に唯一の黒星を与え、殊勲賞に
輝いた。大栄翔はここまでどんな力士人生を
歩んできたのか。大栄翔の出世街道をみて
いこう。
大栄翔A
大栄翔はその四股名からもわかるとおり埼玉
栄高校相撲部出身である。今や大相撲に多数
の力士を輩出している名門校である。ただし、
相撲は小学校のときから取っていた相撲少年
であった。この点は遠藤と同じである。入門
は元大翔山の追手風部屋であった。四股名は
前相撲で高西、序ノ口では大翔栄であった。
20120325千秋楽十両 670
<2012年3月 序ノ口優勝>

出世はかなり順調であった。序ノ口から6場
所後は幕下であった。三段目2場所目の2012
年の九月場所から現在の大栄翔に改名して
いる。幕下では連続負け越して三段目に逆戻
りしたが、優勝してすぐに幕下に復帰した。
復帰からわずか1年で十両入りを決めた。
序ノ口から数えて14場所を要しての十両入り
だから、かなり早い出世である。幕下以下の
成績は67勝31敗○36である。
140117六日目幕下 854石浦対大栄翔
<2014年1月 幕下時代の大栄翔(右) 対戦相手は石浦>

十両は7場所かかって入幕した。3場所は
負け越しているので苦戦ぶりがうかがえる。
だが、本当の苦難は入幕後に待っていた。
幕内に定着できないのである。2度十両落ち
している。最初は2場所、再入幕は4場所
しか幕内を維持できなかった。幕内に定着
できるようになったのは、再々入幕からで
ある。
140713初日幕下 522
<2014年7月 新十両>

2017年三月場所=再々入幕の場所、11勝を
あげ、翌五月場所で初の上位戦となった。
3横綱・2大関戦は全敗であり、成績は4勝
11敗と惨敗であった。そのあとの上位再挑戦
は1年後2018年五月場所であった。このとき
大関豪栄道から勝利しているが、5勝10敗で
太刀打ちできなかった。
180520八日目幕内 1173
<2018年5月 大関豪栄道から勝利>

大栄翔が上位に定着し始めたのは2019年三月
場所以降であった。三月場所、五月場所は
7勝8敗と惜敗した。三月場所は高安・豪栄
道の2大関から勝利している。大栄翔が上位
で勝ち越し始めたのは七月場所からであった。
現在3場所連続勝ち越し中である。大栄翔は、
2019年47勝43敗。横綱戦は2勝5敗、大関戦
は5勝6敗であった。
190913六日目幕内 927
<2019年9月 鶴竜から金星>

大栄翔は現在26歳、165キロで突き押し相撲
を得意とする。今後どこまで飛躍するか。
気になる力士である。

朝のワイドショーで白鵬がインタビューを
受けていました。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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