大相撲

2019年十一月場所の視点

2019年11月9日

10日から今年最後の本場所が始まる。十一月
場所の視点は何か。何を注視して観戦すべき
か、改めて見ていこう。
181123風景 032
<福岡国際センター>

★幕内・十両の休場者多数に歯止めはあるのか
ここ1年、これでもかというくらい幕内・
十両の休場者は多かった。それが以下の表で
ある。
休場A
十一月場所、一月場所、九月場所は横綱不在
となった。七月場所は4大関が休場した。
三月場所以外は休場の連鎖が止まらなかった。
まさに看板に偽りありの状態が続いた。今年
納めの十一月場所は現時点では逸ノ城の休場
だけである。千秋楽までこのままいく保証は
ないが、休場者多数は御免被りたいところで
ある。

★取組編成の改善はあるか
幕内中位以下の好成績者が、横綱・大関、
あるいは優勝を争っている力士との対戦が
ほとんど行われない傾向にある。九月場所、
解説の舞の海さんは心情的に隠岐の海に優勝
してほしかったようだが、優勝を争う御嶽海、
大関豪栄道、好調朝乃山戦なしで優勝は極め
ておかしい。強豪と対戦してこそ強者の証明
である。隠岐の海にはそれがない。

ここ数場所そういう意味で、取組編成はおか
しな傾向が一人歩きしている。昭和46年七月
場所から施行された、優勝を価値あるものに
するため、好成績者は大関・横綱に対戦させ
る規定はないがしろにされている。今の取組
編成は規定違反であり、けしていいことでは
ない。これを十一月場所も野放しにするなら、
幕内を2つに分けて一部のみを優勝資格者に
すべきである。

★優勝の行方
本命は存在しない。有力は小結以上である。
そのなかで鶴竜、白鵬、御嶽海、朝乃山あた
りか。平幕では玉鷲にも可能性はある。

ただ、大関の優勝は16場所連続ない。今年
(2019年)の大関の最高成績は10勝である。
大関をだめにしているのは、8勝22敗で地位
を守れる規定にある。大関の成績は9勝6敗
が当たり前になっているし、容認派もいる
ようである。だが、9勝を何場所続けても
大関にはなれない。3場所連続10勝未満は
関脇に降格にする、カド番4回で降格にする
など、規定を改めない限り、大関の存在価値
は薄れる一方である。
181108前夜祭 234
<御嶽海>

★御嶽海の大関昇進はあるか
ノルマは12勝と高い。11勝の場合、両横綱に
勝ってとか、内容次第になる。御嶽海はこれ
まで三役で連続2ケタ勝利の実績がない、
という事実がある。例え、十一月場所での
昇進がなくても、最低2ケタは勝って一月
場所につなげたいところである。初優勝後は
チャンスを逃した。今回チャンスを逃すよう
だと臨みは薄くなる。

★4小結勝ち越すのは誰か
阿炎、遠藤、北勝富士、朝乃山、と小結が
4人そろった。一見華やかである。先場所の
九月場所は4人が勝ち越している。だが、
横綱・大関5人がフル出場するとなると、
全員の勝ち越しは極めて難しい。勝ち越しの
可能性の順位は朝乃山、阿炎、北勝富士、
遠藤の順か。
191001赤井羽根 059
<朝乃山>

★新十両琴勝峰と豊昇龍はどこまでやるか
琴ノ若が新十両の時は苦闘の連続であった。
その結果、かろうじて8勝した。琴勝峰と
豊昇龍は幕下で4勝しての昇進だった。過度
な期待はもちにくい。もちろん、将来性は
あるし、大きく育つ可能性を秘めている。
だが、現実を直視すると勝ち越せればいい
ほうである。
190909二日目幕下以下 761
<豊昇龍>

今年は関脇以下の優勝が3回あった。十一月
場所はどんな場所になるのか。秋風が吹く
福岡で場所は始まらんとしている。

夏のオリンピックは春か秋開催が望ましい。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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