それは一通のメールで始まった。稀勢の里の
引退相撲が大行列だというのだ。大勢の人が
入り口に集中しているのか。と思っていたが、
そうではなかった。入場しようとする方が
長蛇の列をつくっていたのだ。それは正門
から南門を曲がり、さらに先にのびている
のだ。入場するのに1時間くらいかかって
しまった。
木戸を通るとA3サイズで二つ折りプログ
ラムが配られていた。このサイズで二つ折り
のプログラムは引退相撲では珍しい。綱を
締め、太刀を持った稀勢の里の写真が表紙に
なっている。通常は引退力士がお客さんを
むかえるのだが、混乱を避けるためか、入場
したときは姿はなかった。
プログラムを見ると、稀勢の里の登場は横綱
の土俵入りと断髪式である。横綱の土俵入り
は現役横綱をしたがえてではなく、高安、
松鳳山をしたがえてのモノになった。大阪
から引退相撲は初めてという相撲仲間と、
稀勢の里のグッズ売り場で再会。
稀勢の里最後の土俵入りを満員のお客さんは
固唾をのんで心待ちにしている。しばらく
間があったが、ついにその時がきた。稀勢の
里が登場。どよめきがおきる。たんたんと
最後の土俵入りが始まる。化粧まわしの下地
の色の赤が強烈に目に飛び込む。梅ヶ谷型
土俵入り。せりあがりが最大の見せ場。もう
見られないと思い、目に焼き付けた。
そして髷との別れとなる断髪式。まず後援会
会長とともに土俵へ。稀勢の里の土俵歴と
功績を語る。それが終わり、断髪式が始まっ
た。水泳の松田丈志氏がはさみをいれた。
引退大相撲の断髪式では向きを正面、東、
向こう正面、西の4方向に向きを変えること
が慣例になっていたが、稀勢の里はそれを
しなかった。不動のまま正面を見据え、進行
していった。女性のはさみもなかった。
相撲関係者では、部屋の先輩の元力櫻、元隆
乃若がはさみをいれた。そして父。異色は
モンゴルから元日馬富士がはさみをいれた
ことだった。スピードか圧力か。現役時代は
好勝負を展開した両雄が時を超え、はさみを
いれる、いれられる立場にいた。また、元
3代目若乃花の花田氏もはさみをいれた。
さらに元横綱で現相撲博物館館長の元三重
ノ海の姿があった。
乃若がはさみをいれた。そして父。異色は
モンゴルから元日馬富士がはさみをいれた
ことだった。スピードか圧力か。現役時代は
好勝負を展開した両雄が時を超え、はさみを
いれる、いれられる立場にいた。また、元
3代目若乃花の花田氏もはさみをいれた。
さらに元横綱で現相撲博物館館長の元三重
ノ海の姿があった。
力士では豊ノ島、琴奨菊、高安、白鵬、鶴竜、
親方では小野川(元北太樹)、稲川(元普天
王)、二子山(元雅山)、芝田山(元大乃
国)、西岩(元若の里)がはさみをいれた。
ここで館内が暗くなり、稀勢の里にスポット
ライトがあたる。
<師匠によるとめばさみ>
そしてついに師匠田子ノ浦(元隆の鶴)に
よるとめばさみ。ここで大銀杏に別れをつげ
た。四方に会釈して断髪式はぶじ終了した。
幕内の取組の最中にお茶屋に整髪で挨拶を
する稀勢の里の姿があった。
電車に遅れがでました。
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よしなに
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