大相撲

横綱昇進問題を考察する

2016年9月28日

九月場所で全勝優勝した豪栄道の綱とりの
話題が、先行している。来場所優勝すれば
横綱昇進だという。もう1度横綱昇進に関する
規定を見てみよう。

一、横綱に推薦する力士は品格、力量が抜群
であること。
二、今後の横綱推薦に対しては、横綱審議委
員会が、大関で二場所連続優勝した力士を横
綱に推薦することを原則とする。
三、第二項に準ずる成績をあげた力士を推薦
する場合は、全委員の一致の決議を必要とす
る。

大鵬W1
<大鵬>

よく言われる「2場所連続優勝、またはそれ
に準じる成績」は、第一項にふれず、第ニ項
と第三項を一緒にしたものである。なお、第
三項は朝潮の横綱昇進後、全委員の一致の
決議が三分の二に変更された。
080524十四日目幕内 158
<朝青龍>
 
メディアが来場所優勝で横綱とする根拠は
この第二項にある。本来横綱は第一項が
あれば十分であるはずだが、なぜかとりあげ
られることはまずない。連続優勝して自動的
に横綱に昇進するなら審議の余地はないこと
になる。この規定は横綱昇進の内規ができた
昭和33年1月6日以来、1度も変更されずに
今日に至っている。

土俵の目撃者は、これまで横綱昇進基準を
5場所とし、その間3場所優勝、5場所の
成績が60勝以上をあげた力士を審査対象に
する、と提案してきた。実際この基準をあて
はめるとどうなるか検証してみよう。対象は
15日制が定着した千代の山以降である。
横綱昇進A
以上が基準を満たす横綱である。時代を
築いたあるいはそれに準じる横綱中の横綱が
多い。だいたい4回から5回の優勝を経て条件
を満たすケースが多い。北の湖はなかなか
適合しなくて、11回目の優勝で条件を満たして
いる。緩和条件として6場所中3回優勝、72勝
以上があってもいいのかもしれない。
北
<北の湖>
 
ただ、琴桜は全盛期が過ぎていた点と年齢
32歳で短命の恐れがあるので、昇進は難しい。
その点では隆の里も微妙である(数字は抜群
だが)。日馬富士は1ケタ成績が2回あり、ムラ
がありそう。 

横綱で問題となるのは弱い横綱と物足りない
横綱である。そのためにも横綱昇進基準は
いまのままではいけない。

11月場所へ始動。

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denkouriki

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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