大相撲

鶴竜メモにみる予見

2016年4月12日

平成24年一月場所、鶴竜は関脇だった。平成23年九月場
所後琴奨菊は大関昇進を決め、十一月場所後は稀勢の里
が大関昇進を果たしていた。鶴竜は両力士に遅れをとって
いた。今や立場は逆転しているが、一月場所の鶴竜の実力
をどうみていたか。当時のメモを覗いてみる。

6日目、鶴竜が大関日馬富士を高々と吊り出した。琴奨菊、
稀勢の里に大関昇進を先に決められたが、2人より安定
した相撲が取れると思っていた。5大関と鶴竜を比較して
みる。昨年1年間5場所の成績は琴奨菊55勝、把瑠都51
勝、稀勢の里50勝、鶴竜49勝、日馬富士48勝、琴欧洲33
勝である。
120113六日目幕内後半 236
<大関日馬富士を吊り出す関脇鶴竜>
 
日馬富士と琴欧洲はコロコロ負けているという印象しか
ないので比較の対象からはずす。白鵬戦は把瑠都2勝、
琴奨菊2勝、稀勢の里2勝、鶴竜0勝。ここに差が出て
いる。それでは3力士に対してはどうか。対把瑠都戦2
勝3敗、対琴奨菊戦3勝2敗、対稀勢の里戦1勝4敗。
鶴竜に必要なのは白鵬戦の勝利である。それが、達成
できたとき、大関が見えてくる。   
120117十日目幕内 939
<横綱白鵬から初勝利をあげた鶴竜>
 
10日目、鶴竜がこれまで負け続けていた白鵬戦に初勝利
した。立ち合いは両者当たりあって四つ身の争い、白鵬
出るも鶴竜右上手を取って回り込んで、回り込んでしのぎ、
もろ差し。西花道方面につり気味に寄り立て寄り切る。白
鵬戦初勝利。鶴竜の勝因は相手十分はもちろん、左四つ
がっぷりを避けた点と十分になったとき一呼吸おかずに
攻めまくった点にある。鶴竜の大関の可能性はあるか。
優勝争いをするくらいの活躍をしたときが昇進するチャン
スである。

ちなみに鶴竜はこの場所10勝5敗であった。
120117十日目幕内別角 923
<白鵬を倒した鶴竜>
 
翌三月場所、鶴竜は13勝2敗で大関昇進を決定的にした。
それどころか、千秋楽をむかえ、1敗関脇鶴竜、2敗横綱
白鵬であった。このまま逃げ切って優勝かと思うほど勢い
はあった。千秋楽豪栄道に痛恨の1敗をきっし、白鵬との
優勝決定戦に突入した。地力で勝る白鵬22回目の優勝
となった。惜しまれる鶴竜の千秋楽の1敗であった。

この当時は、琴奨菊・稀勢の里より鶴竜を買っていたこと
が、当時のメモからわかる。 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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