七月場所琴奨菊は千秋楽8勝をあげ、カド番をのりきっ
たものの大関としては物足りない成績であった。最近は
出足が止められるとなかなか勝てなくなってきた。ここ
1年で2度負け越している。豪栄道は大関昇進後6場所
連続2ケタ勝利なしと記録を更新中である。大関を定義
すると、一時的な好成績でなれるが、なったあとは不成
績が目立つ地位である。
それでは大関はどういう成績をあげてきたかみてみよう。
対象の大関は在位場所が15日制である三根山以降とした。
ちなみに三根山の前の大関は増位山(父)である。
系統別総当たりで大関に昇進
部屋別総当たりで昭和に大関に昇進
部屋別総当たりで平成に大関に昇進
大関在位は千代大海と魁皇が65場所、貴ノ花が50場所と
長期に及んだ。65場所というと11年弱である。この数字
は容易には破られない。しかし、問題は長さではなく、
その間にあげた成績なのである。
大関の最低責任勝ち星は10勝である。勝率に直すと6割
6分6厘7毛である。これを超えている力士は現役の稀
勢の里一人のみである。迫ったのが、琴風、把瑠都であ
る。ちなみに9勝6敗で勝率6割である。ワーストは4
割台の大受、続くのが雅山、5割ジャストの増位山であ
る。
<稀勢の里、把瑠都、琴欧洲>
優勝争いの定義は様々ある。千秋楽を迎える時点とする
か。トップ同士が直接対決した時点か。千秋楽を迎え、
12勝2敗でも、13勝1敗同士が対戦すれば12勝2敗力士
に優勝の目はなくなる。そのため、ここではややこしさ
をさけ、機械的に12勝以上の成績をあげた場合を優勝争
いの回数とした。全体的に優勝争いの数字は低すぎる。
最高が貴ノ浪の37場所中10回にすぎない。0が9人、1
回が8人もいる。年2場所くらい優勝争いができなくて
は大関の存在価値はますます薄れる。
大関の責任勝ち星10勝以上の成績と失格の9勝以下を比
較すると、10勝以上が9勝以下を上回ったのは稀勢の里
一人である。逆にその差が大きかったのが琴欧洲、続い
て貴ノ花、魁皇と続く。2場所(時代によっては3場所)
連続負け越したら関脇に陥落という規定が大関を弱くし
ているのは間違いない。
<魁皇>
もっと極端な場合、連続2ケタ勝利なしは、魁皇が20場
所連続と最高。3年2場所に及んだ。北天佑の18場所連
続、松登の15場所連続がこれに続く。松登は大関在位中
ついに10勝以上の成績をあげることができなかった。
負け越しは千代大海が19回でトップ。このうち4回が公
傷である。こんなに公傷の恩恵にあずかった大関はほか
にいない。魁皇15回、栃東・琴ヶ濱が12回と2ケタ以上
負け越した。
<稀勢の里>
大関の通信簿で最も成績が優秀だったのは現役の稀勢の
里である。ただ、惜しむらくは優勝争いが少なすぎるし、
何よりそろそろ優勝がほしいところである。
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