大相撲

スーパー新入幕力士4

2014年10月21日

1964(昭和39)年一月場所入幕
前頭10 北の富士 13勝2敗 

北の富士は新入幕前の十両で15戦全勝を達成している。
15日制になって十両で15全勝優勝したのは、栃光、豊山
(前名内田)に続いて当時3人目であった。その勢いは
幕に入っても変わらなかった。連戦連勝、終わってみれば
13勝2敗と15日制になってから新入幕力士の最高成績と
なった。
北の富士
<北の富士>
 
この場所北の富士旋風が巻き起こり、一躍注目が集まった
かと思ったらそうはいかなかった。入幕2場所目の清国が
前頭14枚目で初日から14連勝していて、同じく14勝の横綱
大鵬と史上初の全勝同士の優勝決定戦かとがぜん注目を
集めていた。

千秋楽清国は関脇大豪(前名若三杉)に当てられ1敗
したため全勝同士の優勝決定戦は実現しなかった。清国は
ほかに小結海乃山と対戦しているが、北の富士はすべて
平幕相手だった。新入幕の大鵬のように三役には当てられ
ることはなかった。
清国
<清国のブロマイド>
 
相撲ジャーナリストの故杉山桂四郎氏は北の富士を循環
気質と評していた。燃える要素があるときはやる気が
違うのである。出羽海(元出羽ノ花)が娘と佐田の山を
結婚させ、将来出羽海部屋を継ぐ路線がしかれた。その
とき時期出羽海候補であった千代の山の九重が北の富士ら
を連れて独立したものの破門された。独立直後、大関
北の富士は14勝1敗で初優勝を成し遂げたのである。

また、新大関清国が優勝したとき「清国一人に甘い汁を
吸わせるか」と燃えて準優勝後連続優勝して横綱に昇進
したのである。反面燃える要素がないと成績がいまいちに
なるというむらっ気は最後までついてまわった。

1967(昭和42)年三月場所入幕
前頭14 陸奥嵐 13勝2敗 

大関北の富士が初優勝を飾った場所、東北の暴れん坊
陸奥嵐は入幕してきた。出足は1勝2敗だったが、その後
12連勝して新入幕最高成績タイの13勝2敗をあげ、敢闘賞を
受賞した。ただし、三役との対戦はない。

強引な吊りを仕掛けるかと思うと吊り落としにいくなど
ラフな取り口が多かった。あごを引けば大関だよと言われ
ながらも相撲っぷりは最後まで変わらなかった。

1968(昭和43)年一月場所には横綱大鵬から切り返しで
金星を奪っている。最高位は関脇。幕内を約8年半務めて
引側退後は安治川を襲名した。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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