九月場所、満員御礼が14回も出るほど大相撲人気は沸騰した。数字で
見ると観客は15日間で15万1122人入った。1日平均1万75人である。
驚異的な数字である。祝日が2日あった。さらに相撲ファンに話を
聞くと、7日目土曜、8日目日曜、10日目祝日だが、間の9日目を
有給休暇を取られた方が多かったことがわかった。
場所に期待が持たれたことが考えられる。これまで大相撲人気は遠藤
人気であった。遠藤対横綱・大関戦の日が特に観客が入る傾向が
あった。
しかし、ここまで人気が上昇するとなると要因はにわかにつかみ
かねる。大相撲の歴史を振り返ると黄金時代はスーパースターの
出現によって築かれている。双葉山、栃若、若き大鵬、若貴と。
年6場所時代では毎場所大鵬優勝にさすがにあきられたときが
あった。
あった。
九月場所で遠藤が惨敗したことが今後の人気にどう影響するだろう
か。逸ノ城は今度の場所で真価が問われる。日馬富士は今年優勝が
なく、鶴竜は横綱初優勝が遠い。大関陣は強いときが珍しく、弱い
のが普通という状態である。
十一月場所のチケットの売行きも好調のようである。かつて福岡は
客席がガラガラで閑古鳥がないていたときがあった。福岡は相撲
どころではないので11月は大阪と名古屋で隔年で開催してはと思った
時期があったほどである。
そういえば白鵬が62連勝をひきさげて福岡に乗り込んだとき、チケット
は千秋楽ではなく、70連勝達成の日となる8日目から売れ出した
ことがあった。63連勝でストップしたため、8日目にチケットを
購入したお客さんはあてが外れることになってしまったことがあった。
新弟子リンチ死事件、野球賭博事件、八百長発覚事件で相撲不人気
時代を観戦してきた者にとっては現在は考えられない人気である。
大相撲人気時代はいつまで続くか、今後の土俵を目撃していく。