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四股名あれこれ2

2014年6月15日の「四股名あれこれ」で二所系以外で
頭に若のつく幕内力士はという問いかけを残していた
ので、ここでその答を記してみる。対象は幕内力士限定で
ある。
そもそも「若」が目立つようになったのは花籠(元大ノ海)
部屋の力士に若のつく四股名が目立ってきたからである。
七若と呼ばれたのが初代若乃花、若ノ海、若秩父、若三杉
(後大豪に改名)、若ノ国、若駒、若天龍である。七若が
そろったのは1961(昭和36)年九月場所、大鵬・柏戸が
そろって横綱昇進を決めた場所である。
若乃花(青森)2
<初代若乃花>
 
七若以降若は花籠系(花籠、二子山、鳴戸、間垣、藤島、
松ヶ根)の専売特許のようなイメージが強い。続いて
押尾川系(押尾川、阿武松)で使用されている。ほかに
以下の力士があげられる。若荒雄が引退して現役は若の里
一人となった。
若乃洲 花籠 
若獅子 二子山
2代目若乃花 二子山
若嶋津 二子山
3代目若乃花 藤島→二子山
若翔洋 二子山
若の里 鳴戸→田子ノ浦
若ノ城 間垣
若光翔 松ヶ根
若孜 松ヶ根
若兎馬 押尾川
若ノ鵬 間垣
若麒麟 押尾川→尾車
若荒雄 阿武松
ニ所系以外はどうだろうか。初代若乃花の入幕当時の
1950(昭和25)年春場所(1月)は若瀬川と若葉山が
いた。若乃花の入幕1年後に入幕したのが若嵐である。
頭に若のつく力士は出現しつつあった。
部屋ゆかりの四股名に若をつけたのが若前田と若羽黒、
若吉葉である。若羽黒は大関になり、新大関で優勝した。
部屋の四股名として定着したのが若瀬川である。3人
いる。戦後頭に若のつく力士は次の12人である。3代目
若瀬川が引退したのは平成4年七月場所である。それ以来
二所系以外で頭に若のつく力士は出ていない。
2代目若葉山
若嵐
若前田
若羽黒
若杉山
若鳴戸
2代目若浪
若見山
若二瀬
若吉葉
若の富士
3代目若瀬川
若葉山■
<2代目若葉山の絵葉書>
 
大正・昭和戦前を見てみよう。2代目若湊は東富士の師匠に
あたる。若常陸は横綱栃木山、常ノ花の太刀持ち・露払い
を務めた。2代目若瀬川は民間放送、NHKで解説で活躍
した。
2代目若湊 
初代若葉山
若常陸
若太刀
初代若瀬川 
若港→3代目若湊
初代若浪→若乃森
若潮
2代目若瀬川

大正期相撲絵葉書■若葉山
<初代若葉山絵葉書>

明治を見てみる。若島は大阪横綱にいるが、東京相撲は
3人いる。大関になったのは初代若島である。若左倉は
新入幕で横綱大砲を倒した力士である。頭に若のつく
四股名は明治では少数派だったことがわかる。
初代若島
若山
初代若湊
若ノ川
2代目若島
3代目若島
若左倉

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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