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力士育成手腕が反映されない理事選

一月場所後、理事に立候補する親方が10人
ちょうどとなり、無投票で決まる流れとなっ
た。それだけにそれほど話題にはならなかっ
た。10人の立候補者は下記である。

出羽海(元前頭小城乃花)
春日野(元関脇栃乃和歌)
境川(元小結両国)
芝田山(元横綱大乃国)
花籠(元関脇太寿山)
佐渡ヶ嶽(元関脇琴ノ若)
陸奥(元大関霧島)
伊勢ノ海(元前頭北勝鬨)
八角(元横綱北勝海)
伊勢ヶ浜(元横綱旭富士)

新たに立候補した親方は佐渡ヶ嶽、伊勢ノ海
であり、復帰が陸奥である。理事候補は三月
場所後の評議員会の承認を経て選任される。
花籠以外は部屋持ちである。

<元琴ノ若の佐渡ヶ嶽>

現代では一門の定義は理事、副理事を生み
出す仕組みといっていい。だからといって
一門は考え方が同じというわけではない。
その一門も本家分家だけの関係ではなくなっ
て複雑になっている。一門の相撲部屋と部屋
の系統は以下である。

時津風一門は理事を2人出した。副理事が
高砂の元朝乃若の若松になったことは、16票
時津風一門と11票高砂一門が手を組んだと
推察できる。

元北勝海の八角が理事になったのは平成24年
一月場所後である。理事長になったのは平成
26年三月場所後である。今度再選されれば
理事長を令和6年まで10年務めることになる。

<元北勝海の八角>

すっかり様変わりしてしまったのは、力士
育成の手腕評価が薄れてきてしまった点で
ある。元前頭3枚目の大ノ海の花籠は横綱
若乃花をはじめ7若、横綱輪島、大関魁傑、
関脇荒勢ら多くの幕内力士を育てた。だから
理事になっても不思議はなかった。

弟子が二人しかいなかった元多賀竜が理事で
あったことはまさに逆行するものであった。
それが錣山(元寺尾)、湊(元湊富士)を
時津風一門から去らせる原因になった。大
横綱白鵬を育てた宮城野(元前頭13枚目竹葉
山)は不遇のまま今年8月定年を迎える。

<白鵬と宮城野(元竹葉山)>

大阪のホテルが決まりました。             。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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