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■福岡6日目 重量級大相撲全盛時の中の技能相撲

かつて春日野部屋には栃錦、栃ノ海、栃東
(父)と続く小兵技能力士の伝統があった。
技の相撲は見るだけでわくわく感がある。
ところが現代は重量級大相撲の全盛期。うっ
ちゃりと吊り出しさえ消えつつある。そんな
中で6日目、技能相撲が土俵で発揮された。

まず、宇良。ケガをする前、身体能力は抜群
だった。変幻自在の相撲が見せ場であった
宇良。アマチュア時代はあざやかな反り技を
駆使してきた。そんな相撲今までに見たこと
がなかっただけに、宇良への期待と注目が
集まった。これまで、腰投げ、首ひねり、
たすき反りなどでわかしてきた。成功しない
までも、反りにいってつぶされたこともあっ
た。宇良の相手は高安。このところ長い相撲
が定着しつつあるが、宇良は意表をついた。
足取りの奇襲にいった。いったときは瞬殺
だった。あざやかすぎる一番だった。

<宇良の足取りが高安に炸裂>

続いて登場したのが豊昇龍だった。豊昇龍
は内掛け、外掛け、投げがさえわたるとやっ
かいな力士になる。正代はよく苦戦している。
千代翔馬相手に激しい攻防のなかから鋭い
切り返しで一蹴した。豊昇龍こそ若手技能派
といえる。

<豊昇龍、切り返しで千代翔馬から勝利>

阿炎が佐田の海相手に徳利投げにいったのは、
技能というより珍手といったほうが適切で
ある。やろうと思ってできる技ではない。
流れのなかで決まるケースといっていい。

<阿炎珍手の徳利投げ>

結びの一番、照ノ富士対隠岐の海戦に触れて
おきたい。この勝負、照ノ富士の右と隠岐の
海の左の攻め合いだった。照ノ富士が浅く
右上手を引いたため、隠岐の海の左ざしは
殺され、上体が起きて最後はどうしょうも
なかった。黒房下土俵を割った。

<照ノ富士、隠岐の海を寄り切る>

6日目を終えて全勝は照ノ富士、貴景勝、
下位で阿炎と3人になった。

【福岡情報】
福岡に来ると必ず行く元力士のお店がある。
中洲にある鉄板焼きのお店である。昨年
(2020年)の十一月場所は東京で開催され
たため、2019年以来になる。気になっていた
のがコロナ禍でどうなっているかであった。
日曜は定休日のため、2日目に行ってみたが
休業していた。その後電話をいれてもつな
がらなく、休業が続いているのかなと思った。
ところが5日目、電話がつながり、急遽出むく
ことにした。話を聞くとお店は3日目以降も
やっていたが、お客対応で電話にでられなか
ったという。お店が営業していたことに一安
心。久しぶりのお好み焼きの味、美酒に時間
を忘れるほど過ごしてしまった。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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