幕下優勝をかけた石崎対北青鵬の一番は熱い
力のこもった戦いとなった。勝負はわずかの
差で北青鵬が制した。番付がかなり上だけに
順当な優勝となった。北青鵬は来場所十両に
番付をあげてくる。
幕内優勝は2強白鵬・照ノ富士のマッチレー
スとなりついに最終版に突入した。
照ノ富士は先場所幻に終わった正代戦である。
先場所実現していれば、照ノ富士の勝利は
堅かった。そうなるとカド番正代は千秋楽の
遠藤戦に勝ち越しをかけることになった。
相撲は正代が左ざしにいくが、あごがあがっ
ている。照ノ富士右上手を取りにいくが果た
せず。 正代も上手取れず。照ノ富士が前に
圧力をかけるが、正代すくうと照ノ富士が
ゆらぐ場面があった。だが残すと照ノ富士は
果敢に前に出て押し出した。
正代はこれで照ノ富士に4連敗。勝てなく
なってきている。優勝した場所さえ照ノ富士
には負けている。
照ノ富士が13勝をあげた意味は大きい。直近
5場所は13勝優勝同点-11勝-12勝優勝-
12勝優勝-13勝(仮)で61勝をあげた。
これは安定した成績をあげられることを証明
している。照ノ富士は横綱へ大きく前進した。
白鵬の関脇戦第2弾は高安である。高安は
ねちっこい相撲が取れるし、そうなると力を
発揮する。だが、相撲は白鵬が鋭く踏み込み、
とっさにとったりにいって勝負がついた。
高安は土俵に落ちた。白鵬は体が動いている。
反応が早い。初日から13連勝は平成31年
三月場所以来である。
6場所連続休場明けとは思えない。今日の
白鵬を誰が想像できただろうか。白鵬が見ら
れる序盤戦に名古屋入りしようとした相撲
ファンがいた。これが常識的見方であろう。
白鵬、照ノ富士、強いのはどちらだ。結論は
まもなく出る。
【名古屋情報】
地方場所は取組表とともに読み物が配られる。
今回は表題に谷風をいれ、3つのテーマが
展開されている。まず、七月場所の優勝力士
として、平成2年の旭富士を取り上げている。
旭富士といえば14勝優勝-12勝-12勝、
かつ12勝-12勝-14勝-13勝-13勝で
横綱に昇進できなかった。当時は2場所連続
優勝が絶対の時代であった。この七月場所の
優勝で初めて連続優勝となって横綱昇進が
決定した。ほかに大関復帰を果たした名力士、
賜杯を取り上げている。カラーで読み応え
十分である。