金田投手の最後の大記録は400勝であった。
現代は投手のローテーションから1シーズン
20勝するのさえ難しい。だから通算200勝
するのでさえ簡単ではない。金田投手の通算
400勝は不滅の記録になっている。400勝は
20勝を20年間続けなければ達成できない。
18歳で投げ始めても37歳までかかる計算に
なる。金田投手は衰えゆく体力のなかで、
最後に達成した。
白鵬最後の好記録は横綱36歳優勝である。
年6場所以降では横綱36歳優勝はない。
千代の富士の横綱35歳優勝が最高齢である。
大横綱大鵬は30歳で引退した。北の湖は31歳
で引退した。6場所制での各横綱の最高齢
優勝はせいぜい31、2歳くらいまでである。
日馬富士・鶴竜は33歳で優勝している。
20代が最後の優勝力士さえいる。横綱優勝
なしの横綱までいる。横綱が年6場所制で
36歳まで取るのはそもそも大変なことである。
そのうえで白鵬が36歳で横綱優勝したら偉業
になる。
なお、年6場所制以前では羽黒山が37歳で
横綱優勝している。これが大正15年正式に
優勝制度が始まって以降の横綱最高齢優勝で
ある。栃錦は34歳で横綱優勝している。栃錦
は余力をもって引退したから、限界まで相撲
を取ったらもう少し数字はあがったかもしれ
ない。
白鵬は目下、15年連続優勝を続けている。
優勝はこの記録を16年連続にのばすことに
直結する。勝ち星は通算勝利、横綱勝利を
上積みしていく。白鵬の相撲には粘りがなく
なってきている。昨年の七月場所2連敗した
らあっさり休場してしまった。
白鵬の優勝は白鵬の稽古にかかってくる。
ところが、その白鵬から合同稽古の様子が
伝わってこない。伝わってくるのは新型コロ
ナウイルスの感染中の症状である。若隆景は
「すごく怖い病気」と語っている。出稽古が
できない今、合同稽古は貴重な場になるはず
である。このままでは稽古不十分で好記録は
幻に終わる恐れがでてくる。
昭和の歌詞のアベック、トランジスタは
現代っ子にはわかりにくい言葉のようです。
興味深いテーマをこれからもお届けします。