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新大関高安論

高安が正式に大関に昇進した。まずはおめで
とうと祝福したい。高安の口上は「大関の名
に恥じぬよう正々堂々精進します」であった。
高安は下のころだけでなく、入幕してからも
将来の大関候補として期待されてきたわけ
ではない。大関になれるのでは、と思われた
のはここ1年の話である。高安は突然力を
つけて大関に昇進したタイプである。

170107初日前日 149

高安を大関に押し上げた要因の一つに立ち
合いの破壊力があげられる。立ち合いで相手
をはね返すほどの威力だ。馬力相撲の琴奨菊
をはね返すほどのパワーだ。御嶽海、碧山
など他の馬力相撲相手に引けをとることは
ない。立ち合いの破壊力からの突き押しは、
威力を増している。四つ身はまだ白鵬、日馬
富士には及ばないが、ほかの力士には攻めて
から組むのなら有効になる。
170516三日目幕内 627
<五月3日目 琴奨菊対高安戦>

協会から使者が来て、正式に大関昇進を伝え、
それに対し新大関が口上を述べる伝達式。
こういうセレモニーが行われるのも、大関と
いう地位の特殊性をものがたっている。大関
の特殊性とは何か。まず、協会の看板である。
三賞はもらえない。だから優勝をねらうしか
ない。関脇以下に実力差をしめす。10勝以上
が責任の成績となる。ときには横綱以上の
存在価値を示す。
ところが、実際は大関に昇進したとたん1ケ
タ勝利に終始する。当然優勝争いはほとんど
できない。負けが込むと休場する。それは、
今も戦後も変わらない。まず、高安にはそん
な大関にはなってほしくない。
120204稀勢の里大関昇進披露宴 043
大関を大きく分けると横綱の可能性をもつ
大関か、最高位が大関止まりの大関のどちら
かである。大関になった以上常に横綱を目指
していた、と言っても、成績がまるでとも
なわなければ、それは単に意気込みであって
可能性ではない。現在4横綱が存在して、
横綱がほしい状況ではない。しかし、高安は
それにとらわれる必要はない。優勝を口に
したのは、自信の表れである。稀勢の里と
優勝を争うくらいの白熱した相撲を見せて
いただきたい。
130823-24レセプ_初日前段階 011

場所がおわっても多忙な日々です。

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よしなに
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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