玉の海梅吉。NHKの解説者として、明快神風、重厚玉
の海として人気を二分した方である。あるいは報知新聞
(現スポーツ報知)に本場書中掲載された「切り捨てご
免」の執筆者でもある。その玉の海さんからは数多くの
「土俵の心」を学んだ。玉の海さんからしか学べないこ
とであった。
土俵の中には、名誉も金も埋まっている、という教えを
「ものを求めるから相撲がおかしな方向にいく。土俵の
中は赤土だけ」と前記の教えを戒めた。また、「稽古で
培ったものを本場所で発揮する。いちかばちかの変化
なんてもったいなくてできないですよ」とも。忘れられな
なんてもったいなくてできないですよ」とも。忘れられな
いのは、大関同士の琴桜対前の山戦が無気力相撲と
認定されたとき、「やったなら、やったとはっきりすること
認定されたとき、「やったなら、やったとはっきりすること
です」ときっぱり言ったことである。
<切り捨てご免>
そんな玉の海さんが書いた一冊が「これが大相撲だ」
(潮文社刊)である。はじめにはこう書いてある。
人にはそれぞれ生き方がある。一方に物を追い、他方に
地位、名声を求め、ある者はそれを得て得意になり、また
別の者はその一方すら得られずに失意に沈んだ。しかし、
私にはそのいずれもが空しいものに思えて仕方がなかっ
た。
別の者はその一方すら得られずに失意に沈んだ。しかし、
私にはそのいずれもが空しいものに思えて仕方がなかっ
た。
私には、なんら形ある物は残らなかったし、数字の上で
目立ったものも何一つない。だが、私は、誰よりも価値
あるものを土俵から得たと思っている。それは、真実を
見つめ、真実から目をそむけないこと、相手の力を恐れ、
作戦的に小細工を用い、その場その場を小利口に泳いで
生きたりしないこと、これこそが、私が土俵から得た人生
観である。
観である。
<これが大相撲だ 玉の海梅吉著 潮文社>
こうした土俵の心が随所にでてくるのが、玉の海梅吉著
の「これが大相撲伊だ」である。立ち合い、土俵の美、
双葉山との友情、横綱の権威・責任、随所に土俵の心が
垣間見える一冊であり、筆者にとって相撲のバイブルで
もある。
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よしなに
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