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横綱昇進内規改造論

一月場所優勝した琴奨菊が、三月場所は綱挑戦場所に
なり、今度は三月場所13勝ををあげた稀勢の里が、五月
場所は綱挑戦場所になるという見方をする方がいる。この
点に関してはこれまで、耐えられない横綱の軽さということ
で述べてきた。双葉山と武蔵山、大鵬と栃ノ海、玉の海と
琴桜、これが同じ横綱という扱いでいいのか。という指摘も
してきた。

160327千秋楽幕内・表彰 802
<横綱挑戦で7敗した琴奨菊 相手は鶴竜>

一、横綱に推薦する力士は品格・力量が抜群であること。
二、今後の横綱の推薦に対しては横綱審議委員会が大関
で2場所連続した力士を横綱に連続優勝した力士を横綱
に推薦することを原則とする。
三、第2項に準ずる好成績をあげた力士を推薦する場合
は全委員の一致を必要とする。
この横綱審議委員会の横綱昇進内規ができたのは、いつ
か。昭和33年1月6日である。ただ、横綱審議委員会は
横綱を推薦するだけで、最終決定はあくまで協会にある。
そしてこの内規は、三の全委員の一致が3分の2以上に
なる以外、58年たってもなんら変わらないのである。この
間、弱い横綱・物足りない横綱を誕生させたことを、お詫び
するなり、反省する弁を横綱審議委員会・日本相撲協会
から聞いたことはない。

160327千秋楽幕内・表彰 902
<36回最多優勝回数を誇る白鵬>

鉄の掟のごとく、半世紀以上たってもなんら手つかずの
横綱昇進内規。これを改造するとしたら、まず第1項を
もっと前面に出すことである。第2項の2場所連続優勝は、
わずか3ヶ月という短い判断であることが、横綱を危うい
ものにしている。その上で第2項を連続5場所の成績が
60勝以上、優勝3回以上とする。安定性と最低でも時の
最強者であることが求められる。

双葉山ブロマイド7
<横綱中の横綱双葉山のブロマイド>

昭和以降横綱合格者は、玉錦、双葉山、羽黒山、栃錦、
若乃花、大鵬、玉の海、北の湖、千代の富士、貴乃花、
朝青龍、白鵬である。合格に準じる横綱は東富士、輪島、
曙、武蔵丸である。かつて横綱格下げ論が協会におきた
とき、世論は反発した。横綱は神格化された絶対強者で
ある。ならば、古色蒼然として弱い横綱・物足りない横綱
誕生の元凶になった横綱昇進の内規改造は不可欠であ
る。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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