千代大龍も遠藤同様学生出身である。幕下付け出し
15枚目格でデビューしたが、これほどがっかりさせた
力士はいなかった。なんと1勝もあげられずに途中休場
したのである。それだけに2013年は目をみはる成長
だった。横綱日馬富士、大関稀勢の里、大関琴奨菊、
大関琴欧洲から勝利をあげてきた。上位に通用する
力がついてきたのである。三役に定着できるかが
今年の課題である。
大砂嵐はアフリカ初の力士として10場所目に入幕
したが、7勝8敗と負け越してしまった。技術的には
まだ荒削り。と同時に体づくりの必要を感じた。
しかし、粘りはあり、幕下時代は遠藤をうっちゃりで
やぶったこともある。「目標は横綱」と意欲的なのも
いい。最近の外国人力士は碧山にしても、魁聖に
しても伸びしろが見えてきた感がする。それだけに
未完の大器に期待がかかる。
幕下以下はどうか。宮城野部屋の103キロの小兵石浦が
興味深い相撲を取る。低く飛び込んで、出し投げ、
肩すかし。立合いから足取りにいったこともあった。
技の切れとスピードは抜群。3場所で幕下入り。
6場所目の一月場所は幕下西11枚目、十両をうかがう
位置まで上がってきた。十両あるいは幕内に入いれば
相撲は一段と活気と面白さを増す。