年寄株(年寄名跡)は、引退後に日本相撲協会へ親方として残るために必要な「株」で、全部で105ある。数に限りがあり、昔から「高値の花」と呼ばれてきた。この記事では、2025年に定年を迎える親方、伊勢ヶ濱・大嶽部屋の継承、一代年寄が事実上封印された経緯まで、年寄株の動きを整理する。
※この記事は2025年1月時点の状況と見通しをまとめたものです。年寄株は定年・継承で動くため、過年度の経緯は2024年2月の年寄株事情、現代年寄株事情、現役力士で年寄株を持つのは誰か(2021年時点)もあわせてご覧ください。
一代年寄が事実上封印された理由
いつの時代も年寄株は高値の花である。千代の富士が一代年寄を選択せず、九重部屋を継承したとき、受けていれば一人助かったのに、と言われた。現代、一代年寄は事実上封印され、復活することはなさそうである。これは貴乃花にこりたためで、白鵬は損をみたことになった。一代年寄には名誉以外に功労金がわりの意味があったからである。
年寄株は全部で105|数の由来
年寄株は105ある。これは昭和2年東西合併がなったときから始まった。東京相撲88、大阪相撲17がそのままあわさったものである。ただし、現在はない年寄名がある。東京相撲では式守伊之助、木村庄之助、根岸である。大阪相撲では荒岩である。また、鏡山は東京・大阪相撲でダブっている。
逆に、当時はなかった年寄名は以下である。
- 安治川
- 大島
- 北陣
- 不知火
- 西岩
2025年に定年を迎える親方は4人
2025年に定年を迎えるのは4人である。
- 伊勢ヶ濱(元旭富士)
- 大嶽(元大竜)
- 陣幕(元富士乃真)
- 白玉(元琴椿)
ただ、再雇用(70歳までできる)を希望すると、年寄株に空きはできないことになる。部屋持ちは再雇用では師匠になれない。

伊勢ヶ濱部屋は誰が継ぐか
伊勢ケ濱部屋は誰が継ぐのか。照ノ富士は現在株がない。宝富士は桐山をもっている。照ノ富士が空き株か遺族持ちの株を入手すればスンナリいく。あるいは荒汐部屋のように、先代師匠は再雇用されることなく株および部屋を譲る方法はある。どうなるか、見方はさまざまある。
大嶽部屋と王鵬の継承
大嶽部屋はいったん閉鎖にして一門の部屋に併合するか、一門の親方を迎えて部屋を継続するかである。いずれにせよ、部屋は大鵬の孫である王鵬がいずれ継承か復活することになる。大鵬道場は納谷家に戻ってくることになる。

再雇用の途中で株を譲るケースも
部屋付きの陣幕、白玉は再雇用を希望すれば問題はない。ただ、最近の傾向としては再雇用の途中で株を譲るケースが出てきている。条件しだいかもしれないが、元若嶋津の荒磯、元琴風の尾車、元大徹の湊川などの例がある。なお、この時点で再雇用は6人いる。この年の定年予定者が全員再雇用になれば、一気に10人になる。果たして年寄株に動きはみられるのか。微妙な時代に入っている。
年寄株についてよくある質問
年寄株は全部でいくつある?
105ある。昭和2年の東西合併のとき、東京相撲88・大阪相撲17が合わさった数が元になっている。
一代年寄は今後も認められる?
現代では事実上封印され、復活はなさそうとされる。過去には千代の富士が選ばず九重を継承し、白鵬は損をみた形になった。
再雇用とは何ですか?
65歳定年後も70歳まで協会に残れる制度。ただし部屋持ちは再雇用では師匠になれず、再雇用を希望すると年寄株に空きは出ない。