元旭富士の伊勢ヶ濱部屋は富士がつく四股名の部屋として知られて
いる。その前身は安治川部屋である。当時、四股名は頭に安を付け
ていた。旭富士は立浪（元安念山＝２代目羽黒山）部屋の分家大島
（元旭國）部屋所属の力士である。しかし、部屋は元陸奥嵐の安治
川部屋を引き継いだものである。そのため伊勢ヶ濱部屋は八甲山系
とした。
伊勢ヶ濱部屋から独立した元安美錦の安治川部屋は立浪系とした。
この辺りは見方、とらえ方によって違ってくるかもしれない。
元旭天鵬の大島部屋について触れていこう。前身は友綱（魁輝）部
屋である。旭天鵬は大島（元旭國）部屋出身の力士であった。現役
中に師匠が定年になり、友綱部屋に移籍した。引退後友綱部屋を引
き継ぎ、途中で年寄名跡を大島に変更した。
巴潟は引退後玉垣部屋－安治川部屋を起こしていた。師匠の元八甲
山の高島が亡くなると高島部屋を引き継いだ。友綱部屋は矢筈山の
代で閉鎖していた。彼の養女二人の姉と結婚したのが元巴潟であっ
た。そのため名称を友綱部屋に改称した。巴潟一錦－魁輝－旭天鵬
と引き継がれた。
元魁皇の浅香山部屋は友綱（元魁輝）のとき独立している。なかな
か関取が定着しない。現在伊勢ヶ濱一門の理事である。また元魁聖
の友綱が移籍している。
元琴錦の朝日山が伊勢ヶ濱一門にいる。琴錦は佐渡ヶ嶽（元琴櫻）
部屋出身の力士である。引退後は尾車（元琴風）部屋に移籍してい
た。元琴錦は覚えきれないほど多くの年寄名跡を変更していった。
元大受の朝日山の定年を受けて譲られた。元大受の弟子は引き継い
でいない。譲るにあたって理事選の１票を伊勢ヶ濱一門にという条
件がつけられたと思われる。
伊勢ヶ濱一門は５部屋（宮城野部屋が復活すれば６部屋）親方11人
である。
