大相撲

2023年十一月場所総評

★今場所の優勝争いについて

優勝争いの戦いは2敗同士の霧島対琴ノ若(12日目)
と霧島対熱海富士(14日目)の2番である。ともに
最高に盛り上がった。惜しむらくは13日目に2敗熱
海富士対3敗琴ノ若戦がなかったことである。理想
は平幕ではなく、大関同士が優勝を争えるようにな
ることである。

<○霧島対琴ノ若の2敗同士の対戦>

★優勝した霧島について

大関で6勝、9勝だったので優勝は想像できなかっ
た。前半で2敗したが、よく頑張って勝ち続けた。
やはり優勝を争う力士同士の一番を制したことが大
きい。12勝優勝が多い中で13勝優勝は価値ある。

<霧島の優勝パレード>

★霧島の横綱は

まだ品格力量抜群の域までいっていない。2場所連
続優勝は品格力量抜群ではない。たった3カ月を切
り取った成績に過ぎない危うさがある。玉錦は3連
覇しても横綱になれなかった。もういいかげんに2
場所連続優勝のおかしさ・幻想に横審は気がつくべ
きである。

★先場所1位の貴景勝について

9勝と1ケタ勝利に終わった。貴景勝の限界をみる
思いである。貴景勝が毎場所12勝以上の好成績あげ
る姿は想像しにくい。

★大関豊昇龍に関して

豊昇龍の相撲はスキあり相撲だ。スキがあるから勝
ち続けることは難しい。それと5日目の豪ノ山戦で
の立ち渋りはいけない。手をおろそうともせず、相
手をじらしているとしか思えない。立ち合いは駆け
引きあるいは番外勝負にすべきものではない。自分
は十分に立つが、相手も十分で立ってこその立ち合
いである。心得違いが甚だしい。

<豪ノ山戦でおきた豊昇龍(右)立ち渋り>

★11勝をあげた琴ノ若は

琴ノ若は有力な大関候補である。幕内上位では2度
目の2ケタ勝利である。これがコンスタントにでき
るかどうかに今後がかかっている。

★幻の取組が今場所も発生した

霧島対豊昇龍の大関同士の一番
若元春対琴ノ若の関脇同士の一番
平幕で勝ち上がった力士の上位対戦の遅れが原因で
ある。12日目では遅すぎる。混迷の時代は終盤取組
終了後翌日の取組編成したほうがいい。

★三賞について

琴ノ若・熱海富士・一山本が敢闘賞を受賞した。2
敗の霧島を倒した高安、豪ノ山の殊勲賞はなかった。
これで殊勲賞がないなら当分ないことになる。

<敢闘賞を受賞した琴ノ若>

★大相撲人気について

15日間満員御礼となったが、実態は景気づけで出し
た日があった。2日目から5日目、9日目はそうい
う日であった。大相撲冬の時代は午後でも自由席が
買え、千秋楽当日売りでマス席が購入できた。それ
からみたらよくお客さんは入った。

★ほかに気がついた点は

新入幕は4人いて、3人が負け越した。勝ち越した
のは美ノ海だけで、東白隆、狼雅、北の若は十両に
逆戻りだ。いささか期待を裏切った。

★最後に場所の採点を

65点

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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