一月場所、大栄翔は13勝2敗の成績で堂々と
優勝し、埼玉県朝霞市民を熱くした。一月
場所平幕上位の大栄翔はどのような相撲を
取ったのか。改めて一番一番を検証してみる
ことにした。
採点は5段階で、細かく評価するため0.5を
加点減点することにした。採点基準は勝敗
ではなく、 大栄翔がどれくらい自分の力を
発揮したかにおいた。
■初日 大関朝乃山
先場所途中休場でカド番の朝乃山戦。大栄翔
あたってつきおこす。朝乃山弓なりにこらえ
るが大栄翔は激しく攻め立てる。朝乃山右へ
動くも大栄翔は追撃。朝乃山を正面土俵押し
出す。
5点
■2日目 大関貴景勝
先場所大関で優勝した貴景勝。ともに押し
相撲同士の対戦。両者あたって突き合い、
押し合い。大栄翔、気をみてはたきこむと
貴景勝はばったり落ちた。貴景勝は連敗、
大栄翔は連勝で明暗を分けた。
4.5点
■3日目 大関正代
先場所途中休場でカド番の正代戦。大栄翔
激しく突き起こし、そのままいっぺんもって
いき 、西土俵に突き出した。四つ相撲にまわ
しを与えるスキがないほど大栄翔の突き押しは
さえまくっている。
5点
■4日目 小結御嶽海
立ち合い、やや御嶽海がまさったが、大栄翔
が突き押しの反撃に出ると御嶽海はずるずる
後退。 大栄翔 は西土俵突き出した。大栄翔の
相撲はすばらしいが、御嶽海はパワー負けし
ないのに見せ場はなかった。
5点
■5日目 小結高安
両力士激しくあたって突き合い。大栄翔まさ
って後退する高安を追撃し、向こう正面に
押し出した。復調の高安だったが、一方的な
相撲になった。
■6日目 関脇照ノ富士
先場所13勝で再び大関を目指す照ノ富士。
照ノ富士立ち合い左上手ねらいでいくも大栄
翔突き起こして、照ノ富士の上体をおこしに
かかる。大栄翔休まず攻めて最後、白房下に
押し出した。
5点
■7日目 関脇隆の勝
立ち合いのあたりで隆の勝土俵際までふっと
ぶ。そこを押し出す。ここのところめきめき
力をつけてきた隆の勝だが、まったく相撲に
ならなかった。同時に大栄翔の強さが際立っ
た一番だった。
5点
7日目まで大栄翔は三役相手に全勝した。
相撲内容は34.5で完璧に近い。優勝戦線トッ
プにたった。ここから大栄翔の優勝をめぐる
戦いが始まる。
(この項目続く)
千秋楽の翌日、スポーツ新聞は大栄翔が
一面を飾りました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。