大相撲

最高位横綱の大関初優勝

十一月場所、大関貴景勝が大関初優勝を成し
遂げた。大関在位8場所目(関脇降格場所を
含まない)の快挙であった。早くも綱取りの
見出しが掲載された新聞があった。あるいは
横綱昇進の条件は連続優勝という審判部の声
が伝わってきている。大関8場所目の優勝の
位置づけを含め、最高位横綱の大関初優勝を
検証してみた。

<大関初優勝の貴景勝>

最高位大関の優勝は今年(2020年)10月に
ふれた。そこで最高位横綱の大関初優勝を
まとめてみた。大関何場所目の優勝だったの
か。優勝の翌場所の成績はどうだったのか。
一覧表にしてみた。それが以下である。

大正15年の優勝制度以降、最高位横綱の大関
初優勝は35人いる。双葉山、千代ノ山、白鵬
の1場所目の大関初優勝から稀勢の里の31
場所目まで幅は広い。平均値は約6場所目
である。貴景勝は平均値より2場所遅い優勝
であったことがわかる。

<稀勢の里>

貴景勝の大関初優勝は通算2回目の優勝で
あるが、朝汐、佐田の山、貴ノ花は3回目の
優勝であった。すでに関脇以下で2回優勝
していたことになる。十一月場所、照ノ富士
が優勝していたら、関脇以下で3回優勝と
いう新記録をつくるところであった。

<貴乃花>

大関初優勝後横綱に昇進した力士が8人いる。
羽黒山、鏡里、吉葉山、佐田の山、輪島、
千代の富士、鶴竜、稀勢の里である。大関
初優勝が最初の幕内優勝であったのは羽黒山、
鏡里、吉葉山、鶴竜、稀勢の里の5人である。
たった1度のチャンスで横綱を手中にした
といえる。

最高位大関初優勝の翌場所も優勝した力士は
6人いる。玉錦、双葉山、千代ノ山、大鵬、
曙、朝青龍、稀勢の里である。稀勢の里は
新横綱での優勝である。双葉山、大鵬、曙、
朝青龍は連続優勝で横綱に昇進している。
玉錦はこの後も優勝し3連覇している。それ
でも横綱に昇進できなかった。千代ノ山は
横審の規定ができる前で、なおかつ12勝優勝
が弱かったので横綱昇進はなかった。

<千代の山のブロイマイド>

最高位横綱の大関初優勝の翌場所、全休が
1人、途中休場が6人いる。貴景勝は新大関
から途中休場、大関2場所目に全休、2020年
の七月場所に途中休場がある。油断はでき
ない。

優勝で急浮上した貴景勝。きたる一月場所
ではどんな相撲をみせるのか、注目が集まる。

納谷改め王鵬が新十両に昇進。
興味深いテーマをこれからもお届けします

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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