横綱審議委員会から休場の多さを指摘されて
いる両横綱。今年(2020年)に入って4場所
中3場所休場の白鵬と鶴竜。フル出場したの
は無観客開催だった三月場所のみである。
きたる十一月場所は出場せざるをえない状況
である。出場しても途中休場はしにくい。
かといって最後まで取ってどういう成績を
残せるか。まったく読めないなかでの出場に
なりそうである。
白鵬は横綱連続出場48場所という最高記録を
もっている。その白鵬も30歳で横綱初休場と
なった。白鵬の休場明けの成績はどうか。
年齢別に調べてみた。
・30歳
0勝3敗12休→12勝3敗
・31歳
全休→11勝4敗
・32歳
2勝3敗10休→15勝優勝
全休→14勝1敗優勝
・32歳から33歳
2勝3敗10休、全休→11勝4敗
・33歳
3勝1敗11休→15勝優勝
全休、10勝4敗1休→15勝優勝
・34歳
全休→12勝3敗
0勝2敗13休→14勝1敗優勝
1勝3敗11休→13勝2敗優勝
・35歳
10勝3敗2休、全休→?
白鵬の休場明けは今回を除けば10回ある。
連続休場は2場所が最高である。大鵬のよう
に5場所連続休場のようなピンチはない。
休場明けの白鵬は最低でも11勝をあげている。
優勝は6回ある。これだけみると休場明けの
白鵬は横綱の責任を果たしている。気になる
のは、白鵬は連敗すると根がなくなる傾向が
みられることである。すぐ休場してしまう。
十一月場所は相撲にかける執念をみたいとこ
ろである。
鶴竜は横綱昇進後8場所連続優勝がなかった。
よく6回目の優勝までもちこんだものである。
しかし、横綱39場所を経過したが、休場16場
所はいささか目立つ。横綱皆勤率は59%で
ある。鶴竜の年齢別横綱休場明けをみていこ
う。
・29歳
0勝1敗14休、全休→12勝3敗
・30歳
2勝2敗11休→10勝5敗
・31歳
5勝4敗6休→10勝5敗
・31歳から32歳
1勝4敗10休、2勝2敗11休、全休、全休→11勝4敗
・32歳
3勝3敗9休→10勝5敗
・33歳
全休、2勝4敗9休→10勝5敗
・34歳
4勝4敗10休、1敗14休、1勝4敗10休→12勝3敗
・34歳から35歳
0勝2敗13休、全休→?
鶴竜の休場明けは今回を除けば7回ある。
12勝が2回、11勝が1回、10勝が4回ある。
優勝はない。なんとか2ケタを維持してきた
というところか。4場所連続休場が1回、
3場所連続休場が1回、2場所連続休場が
2回ある。鶴竜の途中休場は序盤が多く、
9日目以降の後半までもたないケースが多い。
鶴竜はどの程度の稽古をしているのだろうか。
稽古十分で自信をつけて場所に臨まない限り、
難局はのりきれそうもない。
年寄株を求める白鵬、帰化にまだ時間がかか
りそうな鶴竜。抱えている事情とともに難し
い十一月場所になりそうである。
炬燵は眠くなります。
興味深いテーマをこれからもお届けします。