大相撲

貴景勝大関の通信簿

2020年10月9日

九月場所の貴景勝は久々に優勝争いをし、
12勝3敗で次点となった。正代との2敗対決
に敗れたことが大きかった。最近の傾向は、
優勝を争う直接対決を制した力士が優勝して
いる。貴景勝が大関に昇進してから1年半
経過した。1年半といってもその間関脇の
場所と中止になった場所があるから実質7場
所になる。大関貴景勝の通信簿はどのような
ものか。改めてみていこう。

<貴景勝>

大関7場所の成績は50勝29敗26休である。
勝率6割3分3厘である。これは1場所9.5
勝に相当する。7場所中3場所は負け越して
いる。大関の負け越し率は43%である。3不
戦敗を含めた休場率は39%になる。大関と
しての実績は合格からはほど遠いと言わざる
を得えない。ちなみに貴景勝の関脇・小結
時代は5場所務めて48勝27敗である。勝率
6割4分である。これでは貴景勝は大関に
なってもたいして強くなっていないことに
なる。

大関における主な負け越し対戦成績は以下で
ある。( )は通算成績である。
■負け越し
正代 0勝3敗(7勝5敗)
朝乃山1勝3敗(4勝4敗)
北勝富士2勝4敗(9勝6敗)
白鵬 0勝1敗(1勝5敗)
鶴竜 0勝1敗(1勝4敗)

<朝乃山を寄り倒す貴景勝>

白鵬・鶴竜は出場自体がどうなるかわから
ない。三月場所の状態なら強敵になる。朝乃
山には通用しなくなっていたが、九月場所
一矢むくいた。正代には大関になって勝った
ことがない。これではいけない。北勝富士
には分が悪い。現在連敗中で九月場所も引い
て負けている。十一月場所はこうした点を
克服していかないと優勝は難しい。

参考までに大関における主な五分、接戦、
圧勝もあげておく。( )は通算成績である。
■五分
栃ノ心1勝1敗1不戦敗(8勝2敗1不戦敗)
竜電 1勝1敗(3勝1敗)
霧馬山1勝1敗(1勝1敗)
徳勝龍1勝1敗(1勝2敗)
■接戦
玉鷲2勝1敗1不戦敗(9勝4敗1不戦敗)
隠岐の海3勝2敗(7勝3敗)
豊山 2勝1敗(3勝1敗)
■圧勝
遠藤 5勝1不戦勝(6勝1不戦勝2敗)
妙義龍3勝0敗(10勝0敗)
阿武咲2勝0敗(4勝2敗)
なお、九月場所対戦がなかった御嶽海には
大関で4勝1敗だが、通算は優勝決定戦を
含み8勝9敗と負け越している。

<小結のとき優勝した貴景勝>

貴景勝はまだ若くこれからの力士である。
大関としての実績をアップしていくことは
いくらでもできる。まず、優勝することで
ある。初優勝からすでに10場所経ってしまっ
た。遠い昔になりつつある。横綱は休場がち
であるだけにチャンスはあるはずだ。組んで
戦うことは考えていないようである。だと
したら押しの威力、戦い方を高める以外に
ない。貴景勝の健闘を期待する。

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興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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