6人目は栃東である。栃東はカド番が8度
ある。2回関脇に降格して関脇で10勝、11勝
して復帰している。平成19年一月場所が最後
のカド番だが、翌三月場所8勝4敗3休での
り切っている。だが五月場所前に引退を表明
した。8勝4敗3休は最後の勝ち越しであっ
たわけである。同時に栃東は途中休場が8度
あるが最後に始めて勝ち越したことになる。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/08/06初 千秋楽三役以降-001栃東優勝インタビュー-e1597281657435.jpg)
7人目は魁皇である。栃東が途中休場しなが
ら勝ち越した場所の2場所後、平成19年七月
場所であった。8勝5敗2休であった。翌場
所は途中休場負け越しだから、この途中休場
勝ち越しは貴重であったわけである。魁皇
最後の優勝は平成16年九月場所だから、それ
から3年経過していた。そして4年後の平成
23年七月場所通算最多勝利の記録を塗り変え、
(当時)引退している。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/08/101126十三日目幕内前半-090-e1597281677598.jpg)
8人目は豪栄道である。豪栄道は大関になっ
たとたん最高成績が8勝だった。大関5場所
目の平成15年五月場所、8勝6敗1休の成績
であった。大関12場所で負け越し4度と苦闘
する豪栄道がカド番の場所15戦全勝優勝した
のには驚かされた。その2場所後の平成29年
一月場所2度目の勝ち越しながら休場を達成
している。成績は8勝5敗2休であった。
一人で2度勝ち越しながら休場した大関は、
豪栄道が初めてである。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/08/161012豪栄道パレード-050-e1597281697246.jpg)
9人目は琴奨菊である。平成27年十一月場所
8勝6敗1休であった。大関24場所目のこと
であった。この翌場所初優勝している。琴奨
菊にとっては一番いいときであった。翌年の
三月場所は関脇に降格した。最近は平幕中位
以下で取ることが多くなった。6場所連続
負け越しを経て七月場所久々に勝ち越した。
36歳と幕内最年長でがんばっている。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/08/170120十三日目十両幕下以下-1053.jpg)
10人目は高安である。高安は大関在位15場所
で終わっている。そのうちの13場所目の令和
元年七月場所で勝ち越しながら休場している。
成績は8勝3敗4休であった。高安は翌場所
全休、翌々場所途中休場で大関の座を明け
渡している。8勝3敗4休は大関最後の勝ち
越しであった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/08/180908初日前日-374-e1597281730205.jpg)
そして11人目が貴景勝である。勝ち越ながら
休場した大関は平成から令和で7人8例と
急激に増えている。近年の傾向かもしれない
が、いささか気になる。
(この項目終わり)
猛暑のなかのオリンピックは正気の沙汰とは思えません。
興味深いテーマをこれからもお届けします。