相撲は土俵外に相手を出すか、足の裏以外を
土につければいい競技である。誰の目にも
明確である。剣道の一本は素人目にはわかっ
たようでわからない。レスリングは相手の
両肩をつければ勝ちだが、そこまでいかずに
勝敗が決まることが多い。相撲の決まり手は
細かいほどいいという意見があれば、煩雑
すぎてややこしいという見方もある。決まり
手は協会制定にしたがって82手とし、ほかに
自滅と反則を設けた。
いこう。これは大きく分けて3つに分類され
る。
■離れ技
■組み技
■離れ組み両様
離れは技次の5つである。このあたりは頻繁
に見られる決まり手で、へたな説明は無用で
ある。
突き出し
突き倒し
押し出し
押し倒し
後ろもたれ
太刀山の突きは45日のてっぽうといわれた。
いわゆる一突き半(一月半)のしゃれである。
突き倒しは激しい突きに、相手が足を送れず、
土俵の中で決まることもある。ただ1つ後ろ
もたれは技というより、流れでできた形で
ある。文字通り後ろからもたれたら相手が
土俵を割ってしまったケースである。
組み技はさらに3つに分けられる。
●正面
寄り切り
寄り倒し
吊り出し
極め出し
極め倒し
割り出し
このあたりもよく耳にする決まり手が多い。
寄りでも東富士は怒涛の寄りといわれた。
がぶり寄りといって相手のふところに入り、
ゆさぶる寄りもある。ただ、割り出しは
あまりお目にかかれないので説明する。相手
のまわしを取るか小手にまいて、もう一方の
手で相手の二の腕をつかむか筈にして出す技。
●後ろからの攻め
送り吊り出し
●逆転技
うっちゃり
波離間投げ
網打ち
重量級大相撲になってうっちゃりと吊り出し
が、ほとんど見られなくなった。この辺りが
攻防としては物足りなくなった。吊りは横吊
りというセオリーは忘れさられようとして
いる。波離間投げは寄ってくる相手の肩ごし
に左右両手で相手のまわしをつかみ、土俵の
外に出す捨て身の技。稀に土表の中で決まっ
たことがあった
網打ち。あみうちと読む。字が似ているせい
か以前、綱打ちをあみうちと読んだ方がいた。
網打ちは相手の差し手を両腕でかかえ、土俵
際ほうむる捨て身の技である。たまに土俵の
中で決まることがある。北の洋が得意とした。
重量級大相撲ではあまり、見られなくなった。
離れ組み両様
送り出し
送り倒し
まわしを取っても、離れてもあり得る土俵外
に出す技を最後にあげておく。
(この項目続く)
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