大相撲

■福岡2日目 豪栄道の心境

2016年11月14日

早くも実現した豪栄道対高安戦。豪栄道に
とっては、対戦成績で負け越している強敵で
ある。制限時間後、高安がつっかけるのが
早く仕切り直し。昨日の隠岐の海のように
気負っている。2度目の立ち合い、勝負は
一瞬にしてついた。高安が膝からがくっと
落ちたのだ。決まり手は突き落としである。

高安の敗因は上体だけに力が入り過ぎたこと
である。相撲は下半身が安定していなくては
取れない。突っ張りは手先ではなく、踏み
込みが大切である。稽古場にはてっぽう柱が
ある。右手で突くときは右足をすり足で踏み
込む。左手で突くときは左足をすり足で踏み
込む。これを繰り返す。

豪栄道は落ち着いているし、立ち合いの踏み
込みがいい。そんな相撲が取れる源は何だ
ろうか。周囲は連続様優勝だの横綱と騒ぐが、
本人はそんことは案外考えていないのでは
ないだろうかと思えてきた。だから、今場所
にすべてをかけるという悲壮感はまるで感じ
られない。考えてみれば、豪栄道は2場所前
の七月場所は負け越している。それが一転
横綱ではあまりにも様変わり過ぎる。

NHKのインタビューでも「気負わず、自分
のペースでやるだけですね」とか「先場所も
あまり先のことを考えずに、その日の一番と
思って集中してやったのが、いい結果につな
がったので、今場所も特に変えることなく、
その気持ちで臨みたい」とも語っている。
また周囲が盛り上がって変わっても、一緒に
なって勘違いしていたらだめだと思うと話し
ている。横綱への重圧は、という質問にも
「特にない」と答え、本当ですか、とインタ
ビュアーが聞き返したほどである。

このインタビューは、半信半疑で聞いていた。
しかし、2日間の相撲を見る限り、豪栄道の
頭の中には、横綱は本当にないのかもしれ
ない、と思い始めた。自分は1日の相撲に
集中するだけ、そんな澄み切った心境で
豪栄道は土俵に上がっている。

明日は白鵬の通算勝利1000勝という
歴史的な日になるかもしれません。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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