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初優勝からの連続優勝

九月場所予想以上の活躍で15戦全勝優勝を
達成した大関豪栄道。初優勝が全勝優勝は
快挙であった。そのため、十一月場所はにわ
かに横綱候補として浮上してきた。連続優勝
すれば横綱というわけである。初優勝から
連続優勝することは可能なのか、調べて
みた。
161012豪栄道パレード 089
<母校埼玉栄高校の地元でパレードする豪栄道>
 
初優勝からの連続優勝は実はそれほど多く
ない。昭和・平成の大横綱・名横綱といわれる
玉錦、羽黒山、栃錦、初代若乃花、大鵬、
玉の海、北の湖、千代の富士、貴乃花、白鵬
も達成できずにいる。それほど困難なことで
あることがわかる。それでは、初優勝からの
連続優勝を達成したのは誰か。明治42年
国技館開設以降の優勝制度では以下の力士
である。
太刀山
栃木山
双葉山
照國
千代ノ山
朝青龍
わずか6人しかいない。太刀山、栃木山、
双葉山は2連覇どころか5連覇という偉業を
成し遂げている。初優勝からの連続優勝では
最高の数値である。年2場所時代という場所
間隔があるなかで成せる業か。現代の年6
場所ではとうてい考えられない。照國は横綱
であり、それも横綱昇進後18場所たっての
遅い初優勝からの連続優勝だった。優勝は
この2回で終わっている。
千代山
<千代ノ山のブロマイド>
 
大関で初優勝から連続優勝したのが、千代ノ
山と朝青龍である。豪栄道と条件は合致する。
千代ノ山は新大関からの連続優勝であった。
昭和24年秋場所から昭和25年の春場所に
かけてである。この時代は群雄割拠の時代で、
絶対的強者がいなかった。成績は13勝2敗、
12勝3敗である。
朝青龍は大関2場所目から連続14勝1敗で
横綱昇進を決定した。横綱武蔵丸、貴乃花は
晩年で休場が多いときであった。朝青龍を
脅かす存在はいなく、独走状態であった。
100124千秋楽表彰 049
<25回優勝した朝青龍>
 
それでは、豪栄道は彼らに続くことができる
のか。1つ気になるのが、千代ノ山が初優勝
から連続優勝したときは23歳であった。朝青
龍にいたっては22歳であった。若く、伸び
盛りで将来があった。豪栄道はすでに30歳で
ある。36歳直前まで現役だった千代の富士
にしても、横綱昇進は26歳であった。
結論。こうみてくると、豪栄道の初優勝から
の連続優勝は、かなりの難しさが伴うことに
なる。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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