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好敵手の出世争い

大輝改め北勝富士が新入幕を果たした。先場
所12勝3敗で優勝したのが大きく影響して、
わずか十両2場所で突破した。同時に宇良に
幕内と十両という階級で差をつけることに
なった。
宇 北A
宇良と大輝(以下当時の四股名大輝で表記)
は同期である。平成27年三月の就職場所で
ともに前相撲で相撲人生をスタートさせた。
宇良は関西学院大、大輝は日本体育大でとも
に学生相撲出身である。相撲の下地はあった
わけである。宇良は特にアマ時代の反り技や
運動神経で広範囲に話題をよんでいた。
150309・11前相撲 042
<前相撲の宇良(中央右手を頭にしている方)>
 
スタートは、宇良が先行した。五月場所、序
ノ口4日目で早くも大輝とプロ初対戦となっ
た。宇良がこの一戦を制した。この後も全勝
して序ノ口優勝した。続く七月場所、序二段
は本割では対戦することがなく、ともに7戦
全勝した。千秋楽の優勝決定戦は、大輝が
圧倒して優勝を決めた。その勢いのまま九月
場所で、大輝は三段目でも優勝を達成した。
この優勝で翌十一月場所の番付で初めて地位
を逆転した。
150513四日目幕下 068
<宇良対大輝第1戦 序ノ口時代>

150726千秋楽十両幕下以下 1110
<宇良対大輝第2戦 序二段優勝決定戦>
 

しかし、その十一月場所で宇良も7勝し、再び
宇良が地位で先行した。この幕下時代、両者
は7番目の相撲で2度対戦し、2度とも宇良
の勝利に終わった。その結果、十両入りは
宇良が先に決めた。平成28年五月場所、十両
に入ると、スリリングな相撲、簡単に負けない
粘り、最後まで勝負をあきらめない逆転の
相撲は、注目と大変な人気をよんだ。
160710初日幕下 275
<大輝の十両土俵入り
 
1場所遅れて大輝が追いかけてきた。十両の
両者の対戦では1勝1敗である。明暗を
分けたのは、九月場所で宇良が初めて負け
越したのに対し、大輝は12勝3敗で十両優勝
し、さらに入幕を決定的にしたことである。
160713四日目十両 177
<宇良対大輝第5戦 十両時代>
 
十一月場所は、決定的な差がついたなかで
初日を迎えることになる。2人の出世争いは、
横綱・大関戦を含め、これからも続く。

一月場所は自由席通し券がなくなる。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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