大相撲

■夏9日目 横綱・大関の休場をめぐるエピソード

2016年5月16日

照ノ富士が鶴竜に敗れ、ついに7連敗になった。悪くい
えば白星配給王的存在に成り下がっている。このあと、
横綱白鵬、大関との対戦が控えているが、誰とやっても
勝てそうもない雰囲気である。しかし、現時点では休場
はなさそうである。

悪いところがはっきりしているなら初日から休場すべき
ところを、横綱・大関は負けが込むと休場するという悪
しき習慣があった。それに対して2つのエピソードは横
綱・大関の休場あり方を考えさせてくれる。

一つ目は魁傑に関するエピソードである。魁傑は2度の
大関昇進と2度の陥落を経験している。一度大関を陥落
した力士が再度好成績を続け、カムバックした。その魁傑
の不撓不屈の精神は休場に関しても歴史に強烈な名言を
残した。
魁傑
<魁傑の記事>
 
魁傑は負けが込んでも休まなかった。その理由を魁傑自
身はこう語った。「休場は試合放棄である」と。この言葉は
当時相当のインパクトをもって受け止められた。これまで
横綱・大関は負けが込むと、休場があたりまえであった。
この悪しき因習に誰もがすっきりしないものを感じていた
のを、魁傑が一掃したのである。
 
もう一つのエピソードの持ち主は横綱玉の海である。玉の
海は虫垂炎を患っていた。玉の海は持ち前の責任感から
切らずに、注射で散らしていた。それが夏の巡業、九月の
本場所と長期に渡っていた。

玉の海2
<玉の海>

実は九月場所前、玉の海の四股名を名乗ることを許諾し
たNHK解説者の玉の海梅吉氏は「症状がでているなら
最初から休場したほうがいい。出場して負けが込んで休
場ではいかにもみっともない」と休場を薦めた。これに
対し横綱玉の海は「先代、私は不死身なんでしょうかね
え。無様な相撲を取ったら、遠慮なく批判してください」
とポンと腹をたたいたという。九月場所、出場した玉の海
は苦闘のなかから12勝と横綱の責任勝ち星をあげた。
 
横綱・大関の休場はどうあるべきか。魁傑・玉の海の2力
士がすでに答を出していた。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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