平成22年五月場所の優勝争いは13日目で決まり、千秋楽は
魁皇の通算勝利1000勝が見られるかが見所になってしまった。
しかし、把瑠都(10勝5敗)がくずれればこうなることは
わかっていた。三月場所の最後まで優勝が決まらなかった
ほうが例外で、今後は五月場所の展開が普通になってくる
かもしれない。
連続全勝優勝した白鵬は、ますます安定した取り口に
なってきた。その上スキがない。突きの把瑠都が、逆に
突き返されるなどまるで相手にならない。白鵬の3場所
連続全勝優勝の可能性だが、15日制になって3場所連続
全勝した力士はいない。32連勝を達成した白鵬だけに期待
したい。ただ、連勝記録は強いだけではけしてできない。
連勝記録の歴史を見ても精神力、信念、不動心が必要な
気がする。
<黄金のまわしの白鵬>
輪島を彷彿させる黄金色のまわしを14日目・千秋楽に
しめたが、輪島の14回目の優勝に並んだことにあやかった
ようである。先輩横綱輪島とは交流をもち、何かを汲み
取っているようである。ただ、輪島の取り口は下手中心、
左前褌右おっつけ、私生活は一流有名人とのつきあいなど
派手。輪島はかつて、上昇中の北の湖を本割り・決定戦で
倒して優勝している。白鵬が輪島から汲み取る最大の点は、
その相撲アニマルぶりである。
白鵬を倒す可能性のある力士はいるか。その前に、ほかの
力士がまず、レベルを上げないことには話にならない。
優勝争いを面白くするには、白鵬にレベルを下げてくれって
ということではないのだから。