思わず体が動くような熱戦が1日2,3番あればいいのだけれどと
語っていた方、それは解説の神風さんでした。明快神風といわれ、
わかりやすい解説と滑らかな舌の回転で聞きやすい声だった。大相
撲を視聴者に広く知らしめた功績者であった。名調子で、打てば響
くというのが、神風さんの解説だった。
2日目上位最大の熱闘は宇良対霧島戦であった。お互いが持ち味を
余すところなく発揮した一番は拍手せずにはおれない。宇良は粘る
相撲が取れる。それだけに熱闘になりやすい。最後は突き落としで
宇良が霧島に優った。
本当にいい相撲は相手に何もさせずに、自分の相撲を取り切る一番
である。相撲はどれだけ自分の力を発揮できる体勢をつくるかのし
のぎ合いである。最近はあまり言われなくなったが、相撲は立ち合
いで7割以上決まると言った。2日目の大関3人は完勝であった。
琴櫻は曲者平戸海を寄せ付けず、圧倒して寄り切った。初日とはう
って変わった相撲となった。このままいけるのか、波乱があるのか。
今までが今までだけにまだ安心できない。
大の里も体を生かして前に一気に出て成長を見せる王鵬を問題にし
なかった。王鵬は奇襲もないし、大の里は自分の相撲が取りやすか
った。このまま走っていくこともあり得る。同時に周囲はそれを許
さない工夫が求められる。
豊昇龍は実力者若元春と対戦したが、危なげなくこなし、最後押し
出した。豊昇龍はまだ信頼をおけない。まだ2番だが、闘志は感じ
る。果たしてどこまで続くか?