横綱・大関3人体制によって挑戦者は13人に
なった。上位に休場者がいない場合、横綱・
大関との対戦圏内は前頭東5枚目の阿武咲
までである。
ここ1年横綱・大関と対戦してきた力士は
3人いる。御嶽海は上位常連というより関脇
以下最強である。2021年は55勝と2大関より
上だった。大関戦はこの1年8勝6敗と勝ち
越している。ただ、横綱照ノ富士には同じ
パターンで負けを繰り返している。また、
三賞がないため、相撲内容の向上が求めら
れる。
次は、関脇に復帰した隆の勝である。だが、
1年間の横綱戦3敗、大関戦1勝10敗と勝て
なくなってきている。貴景勝とは同部屋の
ため、対戦はなく、照ノ富士、正代だけで
ある。前に出る圧力は強く、関脇以下に勝っ
ていけば2ケタ勝利は可能である。大関を
目指すと発言しただけに注目される。
3人目は大栄翔である。横綱に勝つ要素を
もっているし、大関とも互角に戦える力が
ある。押し相撲だけにリズムにのると強いが、
歯車がくるうこともある。大栄翔は思いきっ
てとれる存在であり、押しの技能がさえると
上位にとってはやっかいな相手になる。
5場所上位に在位したのが、明生、若隆景、
北勝富士である。明生は十一月場所7勝8敗
で惜しくも負け越したが、小結にとどまった。
明生は必死の土俵で上位4場所連続勝ち越し
てきただけに惜しかった。横綱戦1勝2敗、
大関戦5勝10敗である。勝ち越すためには
関脇以下にも星を残さないと苦しい。
若隆景は2021年の一月場所、新型コロナウイ
ルスによる部屋ごと休場により、上位5場所
の出場になった。十一月場所は2勝7敗から
6連勝して勝ち越すなど驚異の粘りをみせた。
若隆景は着実に力をつけてきている。圧倒的
パワーの前に苦戦することがあるが、残すと
厄介な展開になる。横綱・大関にとっては
あなどれない力士である。
北勝富士は九月場所途中休場して番付を下げ
たが、1場所で上位に戻してきた。横綱・
大関戦では立ち合いから先手を取って攻め
ないとなかなか勝てなくなってきている。
初上位挑戦は宇良である。どこまでやるか
注目したい。一月場所は2日日後である。
土曜日、がっぷり総見とどすこい研が放送されます。
興味深いテーマをこれからもお届けします。