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阿武咲・小柳改め豊山の出世街道

五月場所、阿武咲・小柳改め豊山が新入幕を
果たした。両力士とも期待される逸材として
下のころから注目を集めてきた。阿武咲・
小柳改め豊山はここまでどんな出世街道を
歩んできたのかみていこう。
阿武 小柳1A
阿武咲はわずか11場所で十両昇進を決定した。
2年かかっていない。スピード出世である。
その要因は少年のころから相撲を取り続けて
きたことが大きい。何より一般の力士より
相撲歴が長い。さらに、好きで取り組むか
いやいや取り組むかでは、段違いである。
何より、少年の頃から相撲を取ることは、
心身ともに相撲っ子となって根付く。ほかの
スポーツ、例えば水泳・サッカー・フィギュ
アスケートなどでも早くから取り組んだ者に
も見られる特徴である。輪島・遠藤も相撲
少年であった。
140516六日目幕下 440阿武対堀切
<H26年五月場所 阿武咲(左)対堀切(後の阿炎)>
 
阿武咲で特筆すべきは、序ノ口から十両昇進
までただの1度も負け越しがないのである。
序ノ口以降11場所連続勝ち越しで十両入り
したのである。これは白鵬、稀勢の里もでき
ない快挙である。白鵬は序ノ口と三段目で
負け越し、稀勢の里は三段目と幕下で負け
越している。現役では栃煌山、栃ノ心が数少
ない勝ち越しだけの十両昇進達成者である。
160325十三日目十両幕下以下 145
<H28年三月場所デビューした小柳>
 
新しい制度として三段目付出制度が始まった。
その最初の適用となったのが小柳と石橋(後
の朝乃山)である。昨年(平成28年)の三月
場所で小柳は三段目付出でデビューした。
そしてその場所で優勝した。快進撃は続き、
翌場所の五月場所で幕下優勝し、番付を大き
く上げた。小柳が底力を見せたのは、九月
場所幕下東筆頭のときである。いきなり3連
敗で窮地においこまれた。しかし、そこから4
連勝し、盛り返して十両入りを決定的にした。 
阿武 小柳2A
十両入りした阿武咲はまだ18歳であった。
若さと勢いでどこまで成長するかと期待され
たが、十両では一進一退であった。1度は
幕下にまで陥落した。結局新十両から2年
2場所という、長い期間をかけて新入幕を
果たした。この間十両優勝は1回もなかった。
阿武咲の相撲がどこまで幕内で通用するか
注目である。
150111初日幕下以下 667
H27年一月 新十両の阿武咲>
 
小柳は3場所で十両を通過している。3場所
の成績は28勝だから、1場所平均9.3勝であり、
ゆるやかに番付をあげていった印象である。
十両優勝はない。農大-時津風部屋という
路線からなじみの豊山に改名した。三段目
付出以後目下7場所連続勝ち越し中である。
五月場所、豊山の新たな戦いが始まる。
1611213初日幕下 284
<H28年十一月 新十両の小柳>

昼間は暑かった。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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