★優勝争いについて
久々に横綱同士の優勝争いになった点が実によかった。豊昇龍が全
勝で突っ走って先行した。大の里は序盤で1敗して追走するカタチ
になった。ところが豊昇龍が12日目、13日目連敗して逆に1差の追
走状態になった。最後優勝決定戦になったのだから最高に盛り上が
った。
★優勝した大の里に関して
パワーで圧倒する相撲が目立った。相手がいい組み方をしても粉砕
する。1敗で豊昇龍を追走していても強さは上だった。今年(2025
年)3回目の優勝で第一人者といっていい。

★優勝同点の豊昇龍について
珍しく序盤・中盤で取りこぼしがなかった。九月場所で自信がもて
たのでは。強引な相撲が少なくなった。横綱は大関の倍稽古しなく
ては維持できない。豊昇龍は猛稽古が常に必要である。

★大の里と豊昇龍の優勝回数は開いていくのか
大の里5回、豊昇龍2回で横綱優勝はない。大豊時代という実情は
ない。優勝は大鵬、柏鵬戦は柏戸といわれた時期があった。2人の
優勝回数は32回と5回と開いた。大の里・豊昇龍はそこまではいか
ないまでも今のままでは大の里が常にリードする流れが続きそうで
ある。
★幕内4場所連続11勝の新小結安青錦に関して
とてつもない快進撃が続いている。期待以上の活躍である。体格が
それほどでもないから驚異の新人である。上位の壁を感じさせない。
次期大関候補に浮上した。11勝の壁を破っていただきたい。

★大関昇進ならずとなった若隆景は
負け越して出直しとなった。数字あわせだけでなく、大関としての
強さはまだまだだった。
★幻の取組は
琴櫻休場による取り組みを別にすれば、上位勝ち越しでは以下であ
る。
伯桜鵬対若元春
王鵬対平戸海
★大相撲人気について
チケットは発売日40分で完売した。大相撲は過熱時代から沸騰時代
に入っている。十一月場所もすぐに完売した。十一月場所ではお茶
屋はなく、交通の便もよくないのにすごいことになっている。
★三賞について
伯桜鵬が勝ち越せば殊勲賞。豊昇龍が優勝した場合安青錦が殊勲賞。
つまり豊昇龍が優勝して、伯桜鵬が勝ち越しても殊勲賞になるのは
わかりにくい。結果的に大の里・豊昇龍はともに13勝2敗になった
のだから伯桜鵬・安青錦ともに殊勲賞でいい。敢闘隆の勝、技能安
青錦は妥当であった。

★ほかに気がついた点は
休場力士が少なかったのはよかった。その反面新弟子は1人だった。
寝坊で遅刻して不戦敗になった力士が出た。
★最後に場所の採点を
75点