照ノ富士は30歳で1回優勝している。昨年11月末の
31歳からは全休2場所を経て五月場所を迎える。31
歳照ノ富士は再び優勝できるのか。そこで照ノ富士
の31歳を検証するため、横綱出身の30歳以降の優勝
を調べてみた。
対象は15日制が定着した千代の山以降の横綱とした。
なお、11勝が幕内最高成績の場合は1位として扱っ
た。それが以下である。
千代の富士19
白鵬 12
若乃花 8
栃錦 6
鶴竜 5
隆の里 4(大関時代の2回を含む)
武蔵丸 3(他に11勝1位1回あり)
鏡里 3
琴桜 3(大関時代の2回を含む)
旭富士 3(大関時代の2回を含む)
日馬富士2(他に11勝1位1回あり)
北の富士2
輪島 2
三重ノ海2
曙 2
稀勢の里2(大関時代の1回を含む)
千代の山1
朝潮 1
大鵬 1
北の湖 1
年6場所制は消耗がさすがに激しく、大鵬・北の湖
でさえ1回しか優勝していない。例外はなかったか。
千代の富士・白鵬である。おそらく千代の富士の30
歳以降19回優勝は今後破られないのではないだろう
か。
栃錦、初代若乃花は場所が3場所から6場所の時代
で相撲を取ってきた。いささか条件が異なる。鶴竜
の30歳以降の5回優勝は頑張った結果である。隆の
里は2代目若乃花と同じ夜行列車で上京した。遅咲
きの花だった。
さて照ノ富士はどうか。満身創痍であることは間違
いない。そう多くは期待しにくい。ただ、今は混迷
の時代であるだけに照ノ富士の前に立ちふさがる強
敵はいない。
照ノ富士は結局自分との戦いになる。優勝は現在7
回である。10回優勝できれば上出来であるが、そこ
まで望むのは酷かもしれない。せめてもう一花咲か
せていただきたい。