大相撲

消えたけたぐり

重量級大相撲になってうっちゃりとつり出しが消え
た、と言われた。それでも幕内ではどうにか見られ
る。栃ノ心はつり出しをたまに見せることがある。
昨年は3番あった。うっちゃりは決まらず、寄り倒
されることが多い。昨年うっちゃりは2番あって、
いずれも若元春であった。

実はこの2つ以外にも見なくなった技がある。それ
はけたぐりである。けたぐりは立ち合い一瞬相手の
足をけり、腕をたぐる奇襲技である。どういっても
勝てない相手に効果的である。ただし、失敗すると
相手に圧力をかける技ではないのでいっぺんにもっ
ていかれる恐れがある。

<2011年5月 雅山にけたぐりを決めた時天空>

栃錦はおよそ繰り出さなかった技はなかった。けた
ぐりも3度出している。横綱東富士には3回まとも
にいって玉砕している。しかし、これは布石であっ
た。4回目の対戦で、東富士は「栃錦はまともにく
るな」と思わせてけたぐりを決めている。

<栃錦のブロマイド>

けたぐり名人に海乃山がいた。けたぐりは幕内で25
度決めている。けたぐりで横綱大鵬に2度勝った。
2度目の時は殊勲賞を獲得している。大関北の富士
には3度勝ち、大関琴櫻にも勝っている。

<海乃山のブロマイド>

今牛若と異名をとった藤ノ川豪人もけたぐりの名手
である。幕内で22度決めている。横綱北の富士、大
関琴櫻を倒している。ほかに二子岳が幕内で23度は
なっている。比較的新しいところでは時天空が17度
決めている。

横綱朝青龍が小結稀勢の里にけたぐりで勝ったこと
がある。横綱が使う技ではないと批判を浴びた。幕
内の取組では2017年五月場所で荒鷲が豪風に決めた
のが最後である。当分は幕内で見られない技になり
そうである。

<2006年11月稀勢の里にけたぐりにいった朝青龍>

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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