重量級大相撲になってうっちゃりとつり出しが消え
た、と言われた。それでも幕内ではどうにか見られ
る。栃ノ心はつり出しをたまに見せることがある。
昨年は3番あった。うっちゃりは決まらず、寄り倒
されることが多い。昨年うっちゃりは2番あって、
いずれも若元春であった。
実はこの2つ以外にも見なくなった技がある。それ
はけたぐりである。けたぐりは立ち合い一瞬相手の
足をけり、腕をたぐる奇襲技である。どういっても
勝てない相手に効果的である。ただし、失敗すると
相手に圧力をかける技ではないのでいっぺんにもっ
ていかれる恐れがある。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2023/02/時天空3AA.jpg)
栃錦はおよそ繰り出さなかった技はなかった。けた
ぐりも3度出している。横綱東富士には3回まとも
にいって玉砕している。しかし、これは布石であっ
た。4回目の対戦で、東富士は「栃錦はまともにく
るな」と思わせてけたぐりを決めている。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2023/02/栃錦、.jpg)
けたぐり名人に海乃山がいた。けたぐりは幕内で25
度決めている。けたぐりで横綱大鵬に2度勝った。
2度目の時は殊勲賞を獲得している。大関北の富士
には3度勝ち、大関琴櫻にも勝っている。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2023/02/海乃山.jpg)
今牛若と異名をとった藤ノ川豪人もけたぐりの名手
である。幕内で22度決めている。横綱北の富士、大
関琴櫻を倒している。ほかに二子岳が幕内で23度は
なっている。比較的新しいところでは時天空が17度
決めている。
横綱朝青龍が小結稀勢の里にけたぐりで勝ったこと
がある。横綱が使う技ではないと批判を浴びた。幕
内の取組では2017年五月場所で荒鷲が豪風に決めた
のが最後である。当分は幕内で見られない技になり
そうである。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2023/02/06八幕内-405.jpg)