大相撲

現代元横綱年寄事情

2023年2月23日

2019年一月場所中、横綱稀勢の里が引退した。その
とき元横綱出身の親方は元北勝海の八角、元大乃国
の芝田山、元旭富士の伊勢ヶ濱、元武蔵丸の武蔵川
だけだった。わずか4人しかいなかった。大鵬が引
退したときは元横綱の親方は11人いた。

<元稀勢の里のニ所ノ関>

その要因は協会からの離職、国籍上の問題などがあ
げられる。ここに元白鵬、鶴竜が加わって7人にな
った。元北勝海の八角以降の横綱が以下での表であ
る。なお、表以外で生きている元横綱は途中退職し
た80歳の北の富士と75歳の三重ノ海だけである。

元北勝海の八角の理事長は定年の65歳までいきそう
である。北の湖理事長の急逝で、理事長に就いたの
は2015年12月18日である。彼に対抗できる者は見当
たらない。今年の6月に60歳になる。元大乃国は足
が弱り、土俵に上がれない。元旭富士は今年の7月
に63歳であり、今は弟子の暴行問題で理事を降りて
いる。

<元北勝海の八角>

鶴竜は鶴竜親方のままである。いろいろな話が伝わ
っている。陸奥(元霧島)部屋を引き継ぐ。その場
合、元霧島は再雇用制度にのれないことになる。も
う1つはやはり、井筒を継ぐケースである。その
さい別の年寄株を購入して、逆鉾の娘婿である志摩
ノ海に襲名させ、部屋付き親方とする話である。

<鶴竜親方>

元白鵬、元稀勢の里はいつ理事になるのだろうか。
機構改革で現在の役員構成に近くなった昭和43年以
降の横綱の初理事の年齢をみていこう。横綱の名は
現役名で記す。

吉葉山 47歳
朝潮  42歳
佐田の山35歳
1若乃花 47歳
大鵬  39歳
柏戸  43歳
北の富士43歳
栃ノ海 49歳
琴櫻  51歳
北の湖 42歳
2若乃花 44歳
三重ノ海53歳
千代の富士52歳
貴乃花 37歳
旭富士 41歳
北勝海 48歳
大乃国 55歳

<元初代若乃花の二子山>

理事になるには一門の先輩理事が定年か急死という
めぐりあわせに大きく左右される。元佐田の山はめ
ぐりあわせがよく、元初代若乃花はめぐりあわせが
悪かった。また、弟子あるいは本人が不祥事をおこ
すと理事を降りることがあるのも、現代の特徴であ
る。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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