優勝を争うと見られた2敗豊昇龍と同じく2敗の大
栄翔がそろって敗れた。
2敗豊昇龍は若元春と対戦した。立ち合いから激し
く攻め合い。若元春は左を差して出るところを豊昇
龍が強引な小手投げにいってつぶされた。明らかに
豊昇龍が先に落ちた。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2023/01/230116九日目幕内-887.jpg)
豊昇龍は今場所大栄翔、翠富士についで3敗目であ
る。要するに豊昇龍は図抜けた存在ではなく、上位
の中では紙一重ということである。はからずもその
ことを証明した9日目であった。違う点は23歳とい
う若さである。
豊昇龍はまず、優勝よりも2ケタ勝つことである。
6勝3敗の現状では今後5勝1敗、最低でも4勝2
敗が必要になってくる。簡単な話ではない。ただ、
連続2ケタ勝つと多少ほかの幕内上位力士と違って
くる。
大栄翔も琴ノ若を攻めきれず、突き落としから体勢
を悪くして押し出された。大栄翔は初優勝のときの
勢いがある、という声があったが、あの頃とは違う。
連敗するということはつけいるスキがあるというこ
とである。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2023/01/230116九日目幕内-716.jpg)
幕内下位の琴勝峰も平戸海に敗れ2敗となった。幕
内中位2敗阿武咲との対戦はいまだにない。
その中で1敗貴景勝が2勝佐田の海を問題にしなか
った。調子があがらない佐田の海では勝って当然で
ある。10日目は明生である。後は若隆景、豊昇龍、
正代、霧馬山、琴ノ若が予想される。上位では貴景
勝が優勢のように映るが、翠富士・錦富士との苦戦
もあるだけに先のことは予測し難い。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2023/01/230116九日目幕内-938.jpg)
9日目は波乱の日というより、絶対強者不在の時代
を浮き彫りにしたに過ぎない。