引き続き~花の幕内力士をみていこう。なお、明治に
象ヶ鼻という珍名力士がいるが、ここでは~花という
ことで除外した。
2代目出羽ノ花
昭和29年初場所入幕。最高位前頭15枚目。幕内在位は
11場所で終わっている。
小城ノ花父
昭和32年十一月場所入幕。最高位関脇。~花では出羽
海部屋5人目の力士。現出羽海の小城ノ花と中立の
小城錦は息子である。
金乃花
昭和33年三月場所入幕。最高位小結。~花では出羽海
部屋6人目の力士。優勝した横綱大鵬に勝ったことが
ある。昭和24年から出羽海が元常ノ花に変わった。
そのあたりも影響しているかもしれない。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/08/・金乃花.jpg)
羽黒花
昭和35年九月場所入幕。最高位関脇。四股名からわか
るとおり立浪(元横綱羽黒山)部屋所属。一時羽黒川
に改名したことがあってがっかりした覚えがある。
だが、最終的に羽黒花に戻している。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/08/羽黒花.jpg)
宮ノ花
昭和37年九月場所入幕。最高位前頭12枚目。二所ノ関
(元佐賀の花)部屋。幕内はわずか1場所で終わって
いる。
義ノ花
昭和39年11月場所入幕。最高位前頭筆頭。出羽海(元
初代出羽ノ花)部屋所属。昭和46年1度だけ敢闘賞を
受賞している。このとき小結貴ノ花を圧倒した相撲が
決め手になった。
福の花
昭和40年九月場所入幕。最高位関脇。出羽海(元初代
出羽ノ花)部屋所属。闘志あふれる相撲で敢闘賞を
7回受賞している。張り手は強烈でフックの花と呼ば
れた。昭和45年一月場所、横綱目指す北の富士を張り
倒している。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/08/福の花-e1661227081571.jpg)
北の花
昭和43年五月場所入幕。最高位前頭6枚目。出羽海
(元佐田の山)部屋所属。幕内在位4場所で終わっ
た。
貴ノ花
昭和43年十一月場所入幕。最高位大関。二子山(元
初代若乃花)所属。ご存知初代若乃花の弟。といって
も22歳の年齢差がある。二子山は別の弟で失敗した
経験から最初は入門に反対した。貴ノ花は水泳で中学
記録をもっていたため、そちらを生かす道もあった。
しかし、貴ノ花の意志が堅く、入門となった。なお、
「水泳では飯は食えない」と言ったのは伝説のようで
ある。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/08/貴ノ花A-e1661227098876.jpg)
17場所連続勝ち越しは当時の新記録であった。新十両
18歳昇進、新入幕18歳8カ歳は当時の史上最年少記録
だった。体は小さかったが、足腰がよく、しぶとい
相撲だった。角界のプリンスと呼ばれた。横綱大鵬・
北の富士に勝つことはできたが、ついに横綱玉の海
には1度も勝てなかった。
大関に昇進してから成績が頭打ちになり、横綱になっ
た輪島との差はついていった。なかなか優勝ができ
なかった貴ノ花が大関15場所目で初優勝した。その
ときが最高の輝きと見せ場となった。
引退後は藤島部屋を興し、実子の貴乃花・若乃花の
2横綱を育てた。病気のため、22歳上の兄より先に
55歳で永眠した。
(この項目続く)