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2022年7月十両めぐる幕下の熱い戦い 下

十両を狙う幕下力士の前半の成績は次である。

東筆頭 貴健斗 2勝2敗
西筆頭 金峰山 4勝
東2枚目 狼雅  3勝1敗
西2枚目 菅野  3勝1敗

9日目、3勝1敗同士で菅野と幕下東4枚目上戸が
対戦した。相撲は、激しい攻防の繰り返しのなかから
ふところに入った菅野が向こう正面に果敢に寄り立て
寄り倒した。成績によってはチャンスがあった上戸で
あったが、これで十両昇進はなくなった。この日、
金峰山、貴健斗も勝って5勝、3勝2敗と星をのば
した。

<菅野、上戸を退ける>

同日、3勝1敗狼雅は十両で北青鵬と対戦した。北青
鵬は6勝2敗であり、好調同士をぶつけた取組であっ
た。相撲は、立ち合いもろ差しになった狼雅が低く
はいった。北青鵬は腰が高く不利な体勢。狼雅、寄り
立ててから深くはいった左下手投げで決めた。

<狼雅、北青鵬を下手投げに決める>

10日目、4勝1敗の菅野は十両矢後と対戦した。
矢後は十両12枚目で下2枚しかなく、4勝5敗で微妙
な成績だった。相撲は、四つの前段階での争いから
離れて矢後が突いて出る。そのまま出て最後押し出し
た。菅野は4勝2敗と苦しくなった。

<矢後に屈した菅野>

11日目、狼雅は4勝1敗同士で藤青雲と対戦した。
両力士当たって右四つ。互いに上手は取っていない
が、藤青雲は頭をつけて体勢は低い。藤青雲は左から
しぼっておこし、そのまま向こう正面に寄り切った。
狼雅は4勝2敗となった。金峰山は白星を重ね6勝と
十両をかなり引きよせた。

<狼雅、藤青雲に敗退>

3勝2敗貴健斗は十両で5勝5敗北の若と対戦した。
北の若は十両12枚目で下2枚しかなかった。相撲は、
左四つから北の若が圧倒し、上手投げで決めた。貴健
斗は3勝3敗で最後の一番を迎えることになった。

13日目は各段の全勝同士がぶつかる日である。幕下
では金峰山と吉井が激突した。実力的には金峰山と
思ったが、意外な展開となった。両力士あたりあっ
たあと、吉井は素早く左まわしをとり、投げで金峰山
のパワーを封じた。右四つから吉井寄り立てる。金峰
山踏みとどまる。吉井の左上手投げに金峰山傾き、
吉井の幕下優勝が決まった。金峰山は6勝1敗になっ
たとはいえ、十両昇進の有力候補であった。

<金峰山、吉井に痛恨の1敗>

同日3勝3敗の貴健斗が十両12枚目4勝8敗矢後との
入れ替え戦に挑んだ。相撲は、突き押しの応酬と
なり、勝った貴健斗が最後黒房下土俵に押し出した。
勝ち越した貴健斗の十両復帰は確定的になった。

<貴健斗、矢後に勝って勝ち越し>

14日目、2つの入れ替え戦がおこなわれた。まず4勝
2敗菅野対十両11枚目4勝9敗の魁聖戦である。立ち
合い左上手を取りにいった菅野が出し投げから送り
出した。5勝をあげ、半枚番付が上の狼雅の結果待ち
となった。

<菅野、魁聖に勝って5勝目>

もうひとつの入れ替え戦、それが4勝2敗狼雅対十両
11枚目5勝8敗の栃丸戦である。栃丸は自分の十両
残留と同じ春日野(元栃乃和歌)部屋の菅野の援護
射撃をしたいところである。狼雅は勝てば十両昇進の
第3候補に浮上する。双方にとってきわめて大事な
一番である。

運命の勝負は、栃丸の突きが炸裂し、狼雅後退するも
対抗。激しい突き合いの応酬となった。長い突き合い
から栃丸が勝り、黒房下土俵下に狼雅を突き出した。
狼雅は4勝3敗となり、十両昇進第3候補は菅野に
決まった。

<狼雅、栃丸の突き出しに敗れ4勝止まり>

場所後、番付編成会議で金峰山、菅野改め栃武蔵の
新十両、貴健斗の十両復帰が決定した。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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